レーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用、ならびにレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチック
专利摘要:
本発明は、プラスチック中のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用に関するが、ここで、混合物中の球状金属粒子および金属フレークの粒子サイズ分布が、レーザー粒度測定法によって求めて、体積平均累積篩下粒子サイズ分布の形で、<100μmのDmixture,90値および<60μmのDmixture,50を有する。 本発明は、さらに、球状金属粒子および金属フレークを含む混合物を含むマスターバッチにも関する。 本発明は、さらに、球状金属粒子および金属フレークを含む混合物を含むレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックにも関する。 公开号:JP2011506124A 申请号:JP2010535270 申请日:2008-11-19 公开日:2011-03-03 发明作者:トルンマー シュテファン;シャール マーティン;グレブ マルコ 申请人:エッカルト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングEckart GmbH; IPC主号:B41M5-26
专利说明:
[0001] 本発明は、プラスチックをレーザーマーキングするか、および/またはレーザー溶着するための添加剤としての、球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用に関する。本発明は、さらに、球状金属粒子および金属フレークを含む混合物を含むレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックにも関する。] 背景技術 [0002] レーザーによるプラスチックのマーキング、およびレーザーエネルギーによるプラスチック部品の溶着は、自体公知である。いずれも、直接的にポリマーとの相互作用によるか、あるいは、間接的にプラスチック材料に添加されているレーザー感受性剤による、プラスチック材料中へのレーザーエネルギーの吸収の結果としてもたらされる。レーザー感受性剤は、有機染料または顔料であってよく、それらはレーザーエネルギーを吸収することによって、プラスチックの中で、目に見える局所的な色の変化をもたらす。それは、レーザー光を用いて照射されたときに、目に見えない無色の形態から目に見える形態に変換される化合物であってもよい。レーザー溶着の場合においては、接合部分においてレーザーエネルギーが吸収された結果として、プラスチック材料が十分に高く加熱されるために、その材料が溶融して、二つの部品が互いに溶着する。] [0003] 一般的な合理化対策の一部として、実質的にすべての産業分野において、製造された商品のマーキングの重要性が増してきている。したがって、たとえば、製造データ、ロット番号、有効期限、製品ID、バーコード、会社のロゴなどを記入する必要がある。印刷法、エンボス法、スタンプ法、およびラベル法などの従来からのマーキング方法と比較すると、レーザーマーキングは、非接触操作であるために顕著に高速であり、また、より正確であり、かつ非平面である表面に適用するのにも問題がない。レーザーマーキングは材料の表面よりも下に生成するので、耐久性があり、堅牢であり、除去、変更、さらには偽造に関しても実質的により安全性が高い。この理由から、他の媒体との接触、たとえば容器の場合であれば液体との接触、および密封に関しても同様に大きな問題はないが、ただし言うまでもないことではあるが、そのプラスチックマトリックスが安定していなければならない。製品IDが保護されて耐久性があること、さらには汚染を全く受けないことは、たとえば、医薬品、食料品、および飲料の包装においては極めて重要である。] [0004] レーザーマーキング技術が、特にプラスチックのマーキングに関連して、極めて好適であることが判ってきた。効率的なプラスチックのマーキングの実施を可能とするためには、マークされるプラスチックとレーザー光との間に十分な相互作用を起こさせる必要がある。この場合、第一に心に留めておかねばならないことは、プラスチックに導入するエネルギーは、プラスチック物品またはその組織を破壊してしまう可能性があるので、高すぎてはならないということである。第二には、レーザービームが、顕著な相互作用を与えることなくプラスチック中を通過してしまってはならないということであるが、その理由は、その場合にはプラスチックにマークすることができないからである。] [0005] レーザービームとプラスチックとの相互作用を向上させるためには、吸収剤、アブソーバーとも呼ばれるが、を組み入れたプラスチックを使用する。これらの吸収剤は、たとえば、レーザーマーク可能なポリマー、そうでなければ真珠光沢顔料および金属効果顔料であってよい。] [0006] 真珠光沢顔料および金属効果顔料の場合においては、レーザー光を照射すると、これらの顔料を加熱することになる。そうすると、真珠光沢顔料および金属効果顔料の直近において、プラスチック内での熱的変化、たとえばプラスチックの炭化または発泡が起こり、それによって、そのプラスチック物品のマーキングまたは識別が可能となる。] [0007] DE 197 26 136 A1には、0.1〜100μmのサイズを有する微粉砕された粒子の形態で、レーザーマーク可能なポリマーの使用が開示されている。これらのレーザーマーク可能なポリマーの欠点は、そのレーザーマーク可能なポリマーをドープさせたプラスチックの加工の際に、それらが溶融する可能性があるという点にある。したがって、組み入れるレーザーマーク可能なポリマーと、使用されるプラスチック系の溶融範囲を、相互に調和させてやる必要がある。] [0008] DE 198 10 952 A1には、プラスチック中の吸収剤としての真珠光沢顔料または金属光沢顔料の使用が開示されている。] [0009] WO 2004/045857 A2には、望ましくは、レーザー感受性材料として真珠光沢顔料および金属効果顔料を含む、インキを使用したレーザーマーキングプロセスについての記載がある。] [0010] WO 2007/062785 A1には、真珠光沢顔料または金属効果顔料または金属粉体(これらの混合物も含めて)を含む、レーザー感受性材料を使用することが可能な、レーザー転写可能な防犯機能が記載されている。ここでは、真珠光沢顔料が特に好ましい。] [0011] 真珠光沢顔料または金属光沢顔料または金属効果顔料を使用することの欠点は、高レベルの顔料化を行った場合にしか、レーザーマーキングをした後に満足のいくコントラストが得られないという点にある。顔料の量について選択しなければならない濃度レベルが極めて高いために、真珠光沢または金属効果顔料によるプラスチックの着色を自動的に伴う。] [0012] したがって、真珠光沢顔料および/または金属効果顔料を専ら使用するとなると、真珠光沢顔料の場合には明らかな着色(真珠光沢効果)を与えることなく、あるいは金属光沢もしくは金属効果顔料の場合には明らかな金属着色を与えることなく、満足のいく高いコントラストのレーザーマーキングを達成することは不可能である。] [0013] さらに、真珠光沢顔料の、または金属光沢もしくは金属効果顔料の微小板様構造は、使用されるために必要な濃度では、有害作用を有していて、顔料が、微小板構造を有しているために、プラスチックのかたまりの射出成形操作には避けることができない当然の結果である層流中でそれらが配向してしまい、そのために、製造されるプラスチック物品の中に流れ筋または縞模様を生じる。] [0014] プラスチックのレーザーマーキングにおいて所望のコントラストを得る目的で、EP 1 145 864 A1には、金属粉体および/または半金属粉体と、フィロケイ酸塩をベースとする1種の効果顔料または2種以上の効果顔料との混合物を使用することについての教示がある。この場合もまた、そのプラスチックには目に見える着色が存在し、これは、濁りがなく透明なプラスチックにとっては望ましくない。さらに、真珠光沢顔料も同様に、製造されるプラスチック物品に縞模様または流れ筋を生じさせるので、有害である。] [0015] DE 10 2004 053 376 A1には、プラスチックの上への着色レーザーマーキングおよびレーザー書込みが開示されているが、これは、プラスチックの表面へのポリマー性書込み媒体の溶着に基づくものである。この明細書に言及されているマーキングのために適したエネルギー吸収剤には、他の吸収剤と合わせて、球状金属粉体が含まれている。しかしながら、金属粉体のサイズに関しては、詳述されていない。] [0016] JP 11070734 AAに記載されている、レーザービームをマスキングするための吸収剤には、金属粉体が含まれている。この場合、その金属粉体は、遮蔽層を基準にして、5%〜90%の濃度で使用されている。このような極めて高い濃度では、媒体に濁りが生じることが避けられない。] [0017] DE 10 2004 045 305 A1の教示に従えば、書込みをされるプラスチックを持続的に着色する吸収剤の従来技術に存在していた問題点を、プラスチック材料の中にホウ化物、好ましくは六ホウ化ランタンを組み入れることによって、解消することができる。欠点は、これらのホウ化化合物、特に六ホウ化ランタンが顕著なコスト要因となることである。そのために、これらのホウ化化合物は、汎用のためのレーザーマーキング剤としては適していない。] [0018] 透明なプラスチック材料を着色させずにマーキングすることを可能とするために、US 6,693,657 B2、さらにはWO 2005/047009の教示に従えば、酸化アンチモンと酸化スズとの混合物を含むレーザーマーキング剤を使用する。WO 2005/084956には、ナノスケールの酸化インジウムスズまたは酸化アンチモンスズ粒子によってレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能である、高透明性プラスチック材料が記載されている。欠点は、その他すべてのアンチモン化合物と同様に、酸化アンチモンの毒性が高いことである。したがって、このレーザーマーキング剤は、一方では、製造および加工においてならびに廃棄において、環境および人間にかなりの危険性を有しているが、その理由は、最初に、アンチモンまたはアンチモンを含む化合物を使用しなければならず、最後には、アンチモンおよび/またはアンチモンを含む化合物を含むプラスチック物品を、また廃棄しなければならないからである。] [0019] WO 2002/055287 A1には、レーザー溶着された複合成形物を製造するためのプロセスが記載されている。そこでは、充填剤としての金属フレークおよび金属粉体が言及されている。しかしながら、これらの充填剤は、プラスチック成形物を基準にして、1%〜60重量%の比較的高い濃度で使用されている。] 発明が解決しようとする課題 [0020] 本発明の一つの目的は、効果的なコントラストを与え、高い効率で、透明なプラスチック材料にマーキングすることを可能とする、レーザーマーキング剤を提供することである。その効率が特徴としているのは、使用しなければならないレーザーマーキング剤の量が可能な限り少なくなるということである。プラスチック材料を自動的に着色させてしまわなければならないようなことなく、効果的なコントラストが得られれば好ましい。] [0021] 本発明のさらなる目的は、安価で大量に入手可能であって、毒物学的に問題のないレーザーマーキング剤を提供することである。] [0022] さらなる目的は、レーザーマーキング剤による濁りや着色を事実上示さない、レーザーマーキング剤を用いた、レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックを提供することである。] 課題を解決するための手段 [0023] その上に本発明が基礎を置いている目的は、プラスチック中のレーザーマーキング剤として、球状金属粒子および金属フレークを含む混合物を使用することにより達成されるが、ここで、その混合物中の球状金属粒子および金属フレークの粒子サイズ分布が、レーザー粒度測定法によって求めて、体積平均累積篩下粒子サイズ分布の形で、<100μmのDmixture,90値および<60μmのDmixture,50値を有している。] [0024] 本発明の使用の好ましい展開は、従属請求項2〜11に規定されている。] [0025] その上に本発明が基礎を置いている目的は、さらに、マスターバッチを準備することによっても達成されるが、そのマスターバッチは、請求項1〜11に記載の使用のための球状金属粒子および金属フレークを含む混合物に、さらに少なくとも1種の分散担体を含んでいる。] [0026] 本発明のマスターバッチの好ましい展開は、従属請求項13〜15に規定されている。] [0027] 本発明の目的は、さらに、レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックを製造するための請求項12〜15のいずれかに記載のマスターバッチを使用することによっても、同様に達成される。] [0028] 本発明の目的は、さらに、請求項1〜11のいずれかに記載の使用、または請求項12〜15のいずれかに記載のマスターバッチのための、球状金属粒子および金属フレークを含む混合物を含む、レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックを提供することによっても達成される。] [0029] 本発明のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックの好適な展開は、従属請求項18〜25に規定されている。] [0030] レーザー粒度測定法とは、レーザー光の回折から粒子のサイズを求めるレーザー回折法である。使用する材料は粉体の形態で使用するのが好ましいので、Sympatec、Clausthal−Zellerfeld、Germany製のHelos装置を用い、メーカーの説明書に従ってレーザー回折法を実施するのが好ましい。] [0031] この場合、球状金属粒子にバランスさせて添加する金属フレークの粒子サイズ分布は、<100μmのDflake,90値および1μm〜60μmの範囲のDflake,50値を有しているのが好ましく、Dflake,50値が2μm〜40μmの範囲であれば、特に好ましい。] [0032] 本発明の一つの好ましい形態においては、その球状金属粒子および金属フレークが、重金属をほとんど含まない。] [0033] 本発明の目的においては、「重金属を含まない」という用語は、球状金属粒子および金属フレークの重金属の重量百分率が、互いに独立して、0.5重量%より低い、好ましくは0.1重量%より低いということを意味している。この場合の重金属は、毒物学的に本質的に好ましくない重金属、たとえば、鉛、ヒ素、アンチモン、水銀、ビスマス、コバルト、インジウム、タリウム、カドミウムなど、およびそれらの混合物である。] [0034] 本発明の意味合いにおいて、「重金属をほとんど含まない」という用語は、球状金属粒子および金属フレークの重金属の重量百分率が、互いに独立して、最大でも1重量%までとすることができるということを意味している。] [0035] 金属粉体は、周知である。それらの使用には、金属効果顔料を製造するための出発材料が含まれる。したがって、たとえば、亜鉛粉体は、腐食顔料として使用される。] [0036] 金属フレークは、通常、たとえばペイント、ワニス、印刷インキ、プラスチックおよび化粧品のような用途媒体において金属効果顔料として使用されて、光学的に金属的な効果を起こさせる。これは一般に、フロップ効果、金属光沢および光輝、さらには高不透明性などと呼ばれている。したがって、たとえば、ペイントにおいては、アルミニウムフレークまたはブロンズフレークが、それぞれ銀的な効果または金的な効果を発生させるために使用される。] [0037] 本発明の目的のための金属フレークは、2〜1500、好ましくは5〜500の形状因子を有する微小板形状の金属粒子である。形状因子とは、平均粒子サイズDflake,50の平均厚みに対する比率である。本発明の文脈においては、「金属フレーク」という用語と「金属効果顔料」という用語は区別なく使用される。] [0038] 球状金属粒子は、本発明の目的のためには、完全に同心的な三次元構造である必要はないことを意味している。] [0039] 本発明の目的のためには、球状金属粒子は、真珠光沢顔料または金属効果顔料のような、効果顔料の微小板様の形態を有していない。球状金属顔料の形状因子は、2:1よりも小さい。本発明の目的のためには、「球状の形態」という用語は、たとえば、ほぼ球状の形態、楕円状の形態のみを有しているか、または多種多様である形態も指している。多種多様の形態とは、特に、非平板状の本体の上で、表面上に、たとえば、樹枝状の突起が存在していてもよいということを特徴としている。さらに、その表面が不規則な形状をしていてもよい。この種の球状金属粒子は、たとえば、溶融金属をノズルスプレーまたはアトマイゼーションさせることによって得ることができる。それらは商業的に大量に製造されており、たとえば、Ecka Granulate(D−91235 Velden、Germany)から、安価に入手することができる。] [0040] 極めて驚くべきことには、球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の形態にある金属粉体は、レーザーマーキング添加剤として顕著に好適であるということが見出された。球状金属粒子および金属フレークに加えて、その混合物は、また、添加剤または補助剤をさらに含んでいてもよい。] [0041] 一つの好ましい展開においては、使用される混合物が、球状金属粒子と金属フレークとからなる。] [0042] この文脈において極めて驚くべきことには、球状金属粒子と金属フレークとの混合物が、透明なプラスチック材料に濁りを与えたり、着色させたりすることを必要とせずに、高いコントラストのマーキングを与えることが可能である。] [0043] 金属フレークだけを使用すると、プラスチックの透明性に極めて有害な結果をもたらす。たとえ比較的に低い濃度であってさえも、強い曇りや金属着色が存在しうるために、上述の目的の点からは、不利であると考えられる。] [0044] 驚くべきことには、球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物が、プラスチックにおけるレーザーマーキング添加剤として顕著に好適であることが見出された。この場合においては、金属フレークだけを使用した場合に比較して、プラスチックの曇りが目立ちにくい。] [0045] いかなる形態においても理論に束縛されることを望むものではないが、金属フレークは、それらが微小板の形状であるために、同等のサイズの球状金属粒子よりも、比表面積が大きいということもあり得る。このことは、レーザーの放射の吸収効率が高く、それによりプラスチックに対して熱が伝達されやすいということと連携する。しかしながら、これらの性質には、同時に、可視光線との相互作用が高くなることも伴うが、それは究極的には、曇り挙動が増大することに現れる。] [0046] 金属粒子が球状の形状である場合には、平面的な金属効果顔料の場合とは対照的に、入射光がまっすぐ反射されることはなく、そのために観察者からは、強い反射性の顔料であるとは認識されない。有利なことには、球状金属粒子は、金属フレークと同様に、照射されたレーザー光を高度に吸収し、従ってそれを熱に変換させる性能を有している。] [0047] 極めて驚くべきことには、本発明による混合物中の金属フレークの比率が比較的に低いと、可視領域において過度の曇りを起こすことなく、金属フレークの有利な性質が発揮されるということが見出された。] [0048] 球状金属粒子および金属フレークの吸熱容量は、たとえば真珠光沢顔料の場合よりもはるかに高く、そのために、本発明による混合物は、はるかに低い濃度で使用することができる。] [0049] 基本的には、レーザーマーキングのために使用する球状金属粒子および金属フレークは、広い粒子サイズ範囲を有することができる。しかしながら、比較的に小さい球状金属粒子および金属フレークを使用するのが好ましい。驚くべきことには、比較的小さな金属粒子を使用した場合に、レーザーマーキングの像鮮鋭性、特にドット精度が改良されることが見出された。過度に大きな球状金属粒子または金属フレークが少量でも存在すると、ドット精度が損なわれる。] [0050] ドット精度は、レーザーマーキングが高い解像度を有し、大きくて妨害をもたらす、散らばったドットを示さないことを意味している。] [0051] ドット精度および像鮮鋭性が改良されるということは、球状金属粒子および金属フレークを含むかそれらからなる、本発明において使用するための混合物を採用すれば、書込み速度を実質的に高くしたときであっても、良好な結果が得られるということを意味している。] [0052] 驚くべきことには、球状金属粒子および金属フレークを含むかそれらからなる混合物を使用すると、相乗効果が生じる、すなわち、バランスをとって使用された球状金属粒子から得られるドット精度、コントラストおよびレーザーマーク性が、バランスをとって使用された金属フレークから得られる二次元効率(極めて低い濃度で、そのために媒体に顕著な曇りを起こさせることがない)に加味されるということが見出された。] [0053] この相乗効果の結果として、個々の成分を単独で使用する場合に比較して、使用するべき物質の量を低減させることも可能となる。別の言い方をすれば、本発明において使用するための混合物が、高い効率を示す。] [0054] 球状粒子のような金属粒子および金属フレークは、一般的にほぼ対数正規分布の形の粒子サイズ分布を有している。サイズ分布は、通常、レーザー粒度測定法によって求める。] [0055] この方法の場合においては、粉体の形態にある金属粒子を測定することが可能である。照射されたレーザー光の散乱を、Windox software、version 5、release 5.1を、メーカーの説明書に従って、Sympatec、Germany製のHelos装置と組み合わせて使用することにより、各種の空間方向で検出し、フラウンホーファー回折理論に従って評価する。計算上は、粒子は球体として処理する。したがって、求められた直径は、常に、空間的に全ての方向で平均した相当する球の直径に関連し、金属粒子の実際の形状からは独立している。求められたサイズ分布は、(相当する球の直径に関連して)体積平均の形で計算されたものである。この体積平均サイズ分布は、なかんずく、累積篩下曲線として表現することができる。累積篩下曲線は、さらに、通常は、所定の特性値、たとえばD50値またはD90値によって単純化して、特徴付けられる。D90値とは、全粒子の90%が、表記された数値より下に位置していることを意味している。言い方を変えれば、全粒子の10%が、表記された数値よりも上に位置している。D50値の場合には、全粒子の50%が、表記された数値よりも上に、そして全粒子の50%が、表記された数値よりも下に位置している。] [0056] 以下の記述においては、混合物中の、本発明において使用するための球状金属粒子および金属フレークのサイズ分布の累積篩下曲線の特性を、「mixture」の添字または指標で識別する。「particle」の添字または指標は、球状金属粒子を指し、「flake」の添字または指標は、金属フレークを指す。] [0057] 本発明において使用するための混合物は、<100μmのDmixture,90値と、<60μmのDmixture,50値の粒子サイズ分布を有している。本発明において使用される混合物が、0.5μmから<45μmまでの範囲のDmixture,50値を有しているのが特に好ましい。] [0058] 粒子サイズ分布が>100μmのDmixture,90値を有するような極端に粗い混合物の場合には、レーザーマーキングの所望のコントラスト、特にドット精度に欠け、極めて大きな悪影響を受ける。] [0059] たとえば、球状金属粒子または金属フレークの粒子サイズ分布が、<100μmのDmixture,90値と、>60μmのDmixture,50値を有するような場合にも、同じことがあてはまる。そのようなタイプの球状金属粒子または金属フレークは、比較的に微細な画分が少なく、本発明に記載の利点を有さない。] [0060] Dmixture,90値が<70μmであるのが好ましい。これに関連して、Dmixture,50値が<40μmである粒子サイズ分布が好ましい。本発明において使用される混合物が、0.6μmから40μm未満までの範囲のDmixture,50値を有しているのが特に好ましい。これらの比較的に微細な金属粒子を使用した場合、レーザーマーキングのドット精度がさらに改良されるが、その理由は、過度に大きな金属粒子またはフレークが少量でも存在すると、ドット精度が損なわれるからである。粗い球状金属粒子または金属フレークを使用すると、特に、光学的に目に見えて、妨害をもたらす粒子が発生する。] [0061] この文脈においては、本発明において使用される金属フレークが、1〜60μmの範囲の粒子サイズ分布Dflake,50値を有しているのが好ましい。本発明において使用される金属フレークが、2〜40μmの範囲のDflake,50値を有しているのが特に好ましい。] [0062] Dflake,50値が>60μmである粗い金属フレークをバランスをとって使用した場合でも、満足のいくドット精度を得ることは不可能である。] [0063] 2種類の金属顔料成分の相互の混合比に依存して、個々の成分のサイズ分布が異なっていてもよい。したがって、金属フレークが極めて少ない混合物の場合には、これらが球状金属粒子よりも粗い構造を有していてもよい。両方の成分をほぼ等量で混合する場合には、そのために、それらがサイズ分布の点でも類似しているべきである。] [0064] 本発明において使用することを目的とした球状金属粒子および金属フレークの混合物は、この場合、バランス的に球状金属粒子の金属フレークに対する重量比が、500:1〜1:1になっているのが好ましい。] [0065] 球状粒子の金属フレークに対する重量比が500:1を超えると、この混合物が、もはや、球状粒子を単独で使用することと区別ができないということにもなり得る。] [0066] 金属フレークの球状金属粒子に対する重量比が1:1を超える、たとえば5:1の重量比になると、その混合物が、もはや、金属フレークを単独で使用することと本質的に区別ができないということにもなり得る。そのような場合では、得られるプラスチックの曇りが、高くなりすぎる可能性がある。] [0067] 球状金属粒子の金属フレークに対する重量比は、好ましくは、300:1〜1:1の範囲、より好ましくは250:1〜1.5:1、さらにより好ましくは100:1〜2:1である。50:1〜2.5:1の範囲の比率であれば、さらに特に好ましい。球状金属粒子の金属フレークに対する重量比が、30:1〜3:1の範囲であれば、特に好適であることも見出された。] [0068] ドット精度が不十分であると共に、他に観察されることは、特に大きな金属フレークの場合には、光学的な輝き効果の出現である。このことは、通常、適用に望ましいものではなく、本発明においては不利であると考えられる。本発明においては、妨害をもたらす、輝きのある粗い粒子の発生を抑制するためには、<45μmのDflake,50値を有する金属フレークを添加するのが好ましい。粒子サイズを小さくするにつれ、上記の効果がさらに抑制されるので、さらに、好ましくは<35μmのDflake,50値を有する金属フレーク、特に好ましくは<25μmのDflake,50値を有する金属フレークを使用する。] [0069] 一つの好ましい実施態様の場合においては、球状金属粒子および金属フレークを含むかそれらからなる混合物が、<65μmのDmixture,90値を有する粒子サイズ分布を有する。この場合においては、その粒子サイズ分布のDmixture,50値が、<35μmであるのが好ましい。球状金属粒子および金属フレークを含むかそれらからなる、本発明において使用するための混合物が、0.55μmから<30μmまでの範囲のDmixture,50値を有しているのが特に好ましい。このタイプの混合物は、比較的高いドット精度と、改良されたコントラストを有している。] [0070] 本発明において使用する場合、Dmixture,90値が<50μmである粒子サイズ分布を有する混合物を使用するのが特に好ましい。粒子サイズ分布のDmixture,50値が<20μmであればさらに好ましい。本発明において使用される混合物が、0.6μmから<20μmまでの範囲のDmixture,50値を有していれば、より好ましい。微細さが増すほど、すなわち、球状金属粒子および/または金属フレークの粒子サイズが小さくなるほど、レーザーマーキングによって得られる像または認識性の像鮮鋭性およびドット精度が、さらにいっそう向上するであろう。] [0071] 球状金属粒子および/または金属フレークのサイズが特に微細であると、レーザーマーキングにおける、決定的に高い像鮮鋭性、ドット精度およびコントラストが得られる。] [0072] 微細な球状金属粒子および金属フレークを使用した結果として、それらの比表面積が高いために、レーザー光の吸収、およびそれに続く、金属粒子または金属フレークの周囲環境へのエネルギーの送達が、特に画定され、局所的に狭く限定されて起きると考えられる。そのために、相当する顔料処理されたプラスチック上へのレーザーマーキングが、上述の利点を示す。] [0073] 一つの特に好ましい実施態様においては、<25μmのDmixture,90値の粒子サイズ分布を有する、本発明において使用される混合物が使用される。これらの球状金属粒子の場合、その粒子サイズ分布のDmixture,50値は、<11μmであるのが好ましい。混合物中の球状金属粒子が、0.65μmから<11μmまでの範囲にあるDmixture,50値を有しているのが特に好ましい。] [0074] 本発明の一つの好ましい形態においては、レーザー粒度測定法によって求めて、体積平均累積篩下粒子サイズ分布の形態での金属フレークの粒子サイズ分布が、1〜60μmの範囲のDflake,50を有している。] [0075] これらの極めて微細な球状金属粒子および金属フレークを用いることによって、驚くべきことには、極めて高いレーザー書込み速度でも、高いコントラストとドット精度のレーザーマーキングを得ることができることが見出された。レーザーの書込み速度は、10〜約20000mm/s、好ましくは50〜15000mm/s、より好ましくは100〜11000mm/s、極めて好ましくは200〜10000mm/sの範囲である。この場合、それぞれの具体的なケースにおいて達成可能な書込み速度は、多くのパラメーターに依存するが、とりわけレーザー出力およびパルス周波数に依存する。このことから、対象物のレーザーマーキングにおける処理速度の面では、かなりの時間的な利点が得られる。] [0076] さらに好ましい実施態様においては、混合物中の球状金属粒子が、混合物中の金属フレークの対応する特性値よりも小さな特性値、たとえばD50値またはD90値の粒子サイズ分布を有する。] [0077] 本発明による混合物中の球状金属粒子の金属フレークに対するD50値の比率は、好ましくは1.0未満、より好ましくは0.75未満、さらにより好ましくは0.5未満、極めて好ましくは0.4未満である。] [0078] 本発明のさらに好ましい実施態様においては、本発明における混合物中で使用される球状金属粒子および金属フレークは、その球状金属粒子および金属フレークの合計重量を基準にして、15重量%以下の自然金属酸化物含量を有する。自然金属酸化物含量が、10重量%以下であればさらに好ましく、5重量%以下であればより好ましい。約0.3%〜6重量%、より好ましくは0.4%〜1.5重量%の自然金属酸化物含量であれば、極めて好適であることが判った。] [0079] 自然金属酸化物含量が低いと、照射されたレーザービームからのエネルギーの球状金属粒子および金属フレークによる吸収が素早く起きるので有利である。0.3重量%という自然金属酸化物含量の下限は、金属上に自然に形成される酸化物層によって決まってくる。] [0080] 球状金属粒子および金属フレークの自然金属酸化物含量には、表面に形成された金属酸化物層が含まれていてもよい。例を挙げれば、アルミニウム粒子はその表面上に酸化アルミニウムの薄層を有している。] [0081] したがって、本発明における混合物の球状金属粒子および金属フレークは、好ましくは約80重量%の量まで、より好ましくは約85重量%の量まで、さらに好ましくは約90重量%の量まで、さらにより好ましくは約95重量%の量までの金属で構成されている。金属粒子は、98.5%〜99.6重量%の範囲の金属で構成されているのが好ましいが、これらの数字は、それぞれの場合において、金属と自然金属酸化物との合計重量に関連するものである。] [0082] 本発明の目的において自然金属酸化物含量とは、金属上にその金属の表面の酸化によって形成される金属酸化物の量を意味している。] [0083] 自然金属酸化物は、以下において説明するような別途のコーティングプロセスにおいて適用される金属酸化物からは区別されるべきものである。この追加として適用される金属酸化物層は、その金属が、コーティングされた球状金属粒子または金属フレークの金属とは異なったものである無機金属酸化物層である。一般的に言って、この無機金属酸化物層は、酸化ケイ素、酸化チタン、および/または酸化アルミニウムの層である。] [0084] 本発明における混合物中で使用される球状金属粒子および金属フレークは、互いに独立して、アルミニウム、銅、銀、金、亜鉛、スズ、鉄、チタン、バナジウム、マグネシウム、タングステン、およびそれらの合金からなる群より選択される金属を含むか、それらからなるのが好ましい。合金は、必ずしも、上述の金属のみから構成されている必要はない。上述の金属またはそれらの合金と合金化させたさらなる金属、たとえば不純物の形の金属をそこに含むこともまた可能である。] [0085] アルミニウム、銀、銅、亜鉛、および鉄が極めて好適な金属であることが判った。これらの金属を極めて低濃度でわずかに、たとえば、いずれの場合においても、プラスチックと粒子の形状およびフレークの形状の金属との合計重量を基準にして、0.0005%〜0.001重量%の範囲で含むプラスチックは、レーザーを使用して極めて効果的にマークすることができる。好適な合金の一つは、たとえば黄銅である。] [0086] 金属粒子および金属フレークのマイクロスケールの粒子サイズ分布の観点から、本発明のレーザーマーキング剤は、極端に高いドット精度を示す。] [0087] 本発明において使用するためのレーザーマーキング剤を含むプラスチックにレーザービームを照射すると、マイクロスケールの球状金属粒子および金属フレークが選択的に加熱され、その結果としてその熱が周囲のプラスチックに伝達される。次いで、発生した熱が、熱的に誘起されたポリマー分解をもたらし、プラスチックマトリックス中の球状金属粒子および金属フレークを取り囲んでいるポリマーの炭化および/または発泡が起きる。炭化および/または発泡は、使用されたポリマーの性質に依存するか、および/またはレーザービームによるエネルギー入力に依存して起きる。] [0088] 炭化によって黒化が起きるし、発泡によっては淡色化が起き、それは一種の白化にまでなり得る。] [0089] ほとんどの場合においては、マークされていないプラスチックに対して明瞭なコントラストができるのが望ましく、それは炭化によって最も好適に達成される。] [0090] さらなる実施態様においては、熱的に誘起されたポリマー分解によってもたらされたプラスチックにおける変化が極めて小さく、そのために人間の目で感知したりまたは顕著に認めたりすることができないようなものであってもよい。しかしながら、この種のマークは、特別な読取り装置によって検出することが可能である。したがって、そのような実質的に目に見えないレーザーマーキングは、たとえば防犯用マーキングのため、またはCDの上などで用途を見出すことができる。] [0091] さらなる実施態様としては、照射されたレーザー光を用いて目標とする分解を起こす着色剤を混合することによって、プラスチックに穏やかな変色を起こさせることも考えられる。たとえば、この着色剤は、レーザー光の作用により分解して、黒化または淡色化に加えてそのプラスチックの着色度を下げるものであってもよい。そのプラスチックが、レーザー光によって分解されないさらなる着色剤を含んでいる場合には、そのプラスチックが、レーザー光が照射されて、レーザー光に感受性を有する着色剤の分解が起きた後に、レーザー光によって分解されない着色剤の固有の色となってもよい。] [0092] 炭化および/または発泡は、マイクロスケールの金属粒子の周辺で局所的にのみ起きるので、高いドット精度を伴うマーキングを実施することができる。高い像鮮鋭性は、ラインが個々のドットの集合体としてではなく、人間の目では解像不能な複数の小さなドットから構成されている連続した直線として認識されるという事実を含めた、いくつかの事実から証明される。] [0093] したがって、極端に驚くべきことには、低濃度の球状金属粒子および金属フレークと可視光線との相互作用が、プラスチック材料の灰色化(曇り)を起こす程には強くなくても、照射されたレーザー光との相互作用が、それにも関わらず、その金属粒子を取り囲むポリマーマトリックスに所望の炭化および/または発泡を起こさせるのに十分であって、そのため、そのプラスチック物品に高いコントラストの認識性またはマーキングを与えるということが判った。] [0094] それらがUVからIRまでの範囲の電磁線放射に対して極めて高い吸収能を有しているため、およびそれらが優れた熱伝導性を有しているために、本発明による混合物のマイクロスケールの球状金属粒子および金属フレークは、レーザーマーキング剤および/またはレーザー溶着化剤として特に適している。これらの点におけるそれらの作用において、それらは、従来からの金属酸化物粒子より優れている。] [0095] 球状金属粒子および金属フレークの混合物は、プラスチックに粉体の形態で添加することができる。しかしながら、本発明において使用するための混合物を、濃縮物またはマスターバッチの形態で添加するのが、より有利である。濃縮物またはマスターバッチにすると、球状金属粒子および金属フレークの混合物のプラスチックの中への組み入れがかなり容易となることが見出された。] [0096] 本発明の目的のためのマスターバッチには、球状金属粒子および金属フレークの混合物ならびに少なくとも1種の分散担体が含まれる。] [0097] マスターバッチにおける球状金属粒子および金属フレークの量は、マスターバッチの全重量を基準にして、0.001%〜99.9重量%の範囲である。マスターバッチ中の球状金属粒子および金属フレークの量は、それぞれの場合において、マスターバッチの全重量を基準にして、好ましくは0.1%〜95.0重量%の範囲、より好ましくは0.5%〜94重量%、さらにより好ましくは1%〜85重量%である。] [0098] したがって、マスターバッチ中の球状金属粒子および金属フレークの量は極めて高くすることができる。その量は、プラスチックの関数として、ならびにプラスチックにおける所望の最終量の関数として、適宜調節することができる。] [0099] 分散担体には、少なくとも1種のプラスチック成分、ワックス、樹脂、添加剤、溶媒および/または可塑剤が含まれていてよい。] [0100] 室温(18〜25℃)で固体であるマスターバッチの場合においては、分散担体は、プラスチック成分、ワックス、樹脂および/または添加剤を含んでいるのが好ましい。] [0101] この文脈において使用されるプラスチック成分は、その中にそれが組み込まれるプラスチック材料と相溶性があるポリマーであるのが好ましい。一つの好ましい形態においては、本発明のマスターバッチの中で使用されるプラスチック成分は、その中にレーザーマーキング剤が組み込まれるプラスチック材料と同一である。] [0102] 使用されるワックスは、好ましくは、ポリオレフィン分解ワックス、またはポリアルキレンワックス、たとえば、プロピレンワックスである。極めて好適であることが判明したポリプロピレンワックスは、Clariant、Switzerland製のLicocene(登録商標)である。] [0103] 本発明のマスターバッチにおいて使用可能な好適な樹脂は、フェノール樹脂またはケトン系樹脂、たとえば、BASF製のLaropal A81である。] [0104] レーザーマーキング剤に添加することが可能な添加剤としては、安定剤、界面活性剤、消泡剤、分散剤、腐食抑制剤、たとえば有機リン酸もしくはホスホン酸、および/または表面活性物質などが挙げられる。] [0105] 添加剤が、たとえば、マスターバッチをプラスチックの中に組み入れるのを容易とする改良をもたらしてもよい。添加剤が、マスターバッチ中での球状金属粒子および金属フレークの集塊または沈降を防止する。添加剤を単に球状金属粒子および金属フレークの混合物の粒子と合わせて混合してもよいし、あるいは、混合物の球状金属粒子および金属フレークを、それぞれの場合において、添加剤を用いてコーティングするか、または予めコーティングしておいてもよい。] [0106] 本発明の一つのさらなる好ましい展開においては、マスターバッチが、マスターバッチの全重量を基準にして、好ましくは0.001%〜20重量%の範囲の1種または複数の添加剤含量を含む。さらに好ましい実施態様においては、1種または複数の添加剤含量が、それぞれの場合において、マスターバッチの全重量を基準にして、0.01%〜10重量%の範囲、より好ましくは0.1%〜4重量%の範囲である。] [0107] 室温(18〜25℃)で液体であるマスターバッチの場合においては、分散担体には、溶媒および/または可塑剤を含むのが好ましい。使用するのに特に好ましい溶媒はホワイト油である。使用する可塑剤は、慣用されている、フタレート、アジペート、トリメリテート、セバケート、酒石酸誘導体、クエン酸エステル、ポリエステル、ホスフェートおよび/または脂肪酸エステルである。] [0108] これらの好適な例は、ビス−2−エチルオクチルフタレート、ビス−2−エチルヘキシルアジペート、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテートまたはエポキシ化大豆油である。] [0109] マスターバッチには、さらなる成分、たとえば、着色顔料および/または染料が含まれていてもよい。] [0110] マスターバッチ中の球状金属粒子および金属フレークの混合物の濃度に関しては、区別される2つの異なった範囲が存在する。] [0111] 第一の好ましい範囲のケースでは、マスターバッチ中の球状金属粒子および金属フレークの量が、それぞれの場合において、マスターバッチの全重量を基準にして、好ましくは80%〜99重量%の範囲、より好ましくは85%〜95重量%である。このケースにおいては、マスターバッチに対して、ポリマーと相溶性のある溶媒、たとえば、ホワイト油および/またはプラスチック成分ならびにさらには分散剤を添加するのが好ましい。] [0112] このケースにおいては、マスターバッチ中のプラスチック成分の量は、それぞれの場合において、マスターバッチの全重量を基準にして、好ましくは0.5%〜20重量%の範囲、より好ましくは1%〜15重量%、特に好ましくは2%〜10重量%である。] [0113] 第二の好ましいケースにおいては、マスターバッチの組成は、レーザーマーク可能なプラスチックの組成とすでに極めて類似しているが、ただし、それらの成分がより濃縮された形で存在している。] [0114] この場合のマスターバッチ中の球状金属粒子および金属フレークの混合物の量は、それぞれの場合において、マスターバッチの全重量を基準にして、好ましくは0.001%〜5重量%の範囲、より好ましくは0.5%〜2重量%である。] [0115] 第二の好ましいケースにおいては、マスターバッチには、圧倒的に多量のプラスチック成分が含まれる。] [0116] このケースにおける、マスターバッチ中のプラスチック成分の量は、それぞれの場合において、マスターバッチの全重量を基準にして、好ましくは50%〜99重量%の範囲、より好ましくは60%〜98重量%、極めて好ましくは70%〜95重量%である。] [0117] このケースにおいては、マスターバッチは、好ましくは、押出しより前にプラスチックに混合するか、あるいは、押出し過程においてプラスチックに計量仕込みするか、のいずれかである。] [0118] さらに、この種のマスターバッチは、一般的に、添加剤、ならびに場合によってはワックス、着色顔料および/または染料を含む。] [0119] マスターバッチは、たとえば好適なミキサー、たとえばタンブラーミキサー中で製造する。このケースにおいては、球状金属粒子および金属フレーク、ならびに、さらに適切であるならば、さらなる成分の混合物を、プラスチックペレットまたはプラスチック粉体および/または各種の提供形態のプラスチック出発物質と組み合わせ、次いでその組み合わせた配合物を、たとえば押出す。球状金属粒子および金属フレーク、ならびに、さらに適切であるならば、さらなる成分の混合物を、押出し過程でプラスチックの溶融物の中に直接計量仕込みすることによって、マスターバッチを製造することも可能である。] [0120] 一つの好ましい実施態様においては、本発明において使用するためのレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤は、金属フレークに比較して球状金属粒子を比較的高い割合で含んでいるので、1種または複数のプラスチックとの混合操作は、強力な操作条件下で実施してもよい。球状金属粒子の、使用される金属フレークに相当する微小板への変形は、比較的粗い粒子の場合にのみ観察される。そのようにして得られる、本発明において使用するためのプラスチックとレーザーマーキングまたはレーザー溶着化剤の混合物を、次いで、たとえば押出機中または射出成形機中で、さらなる加工に直接かけてもよい。所望のプラスチック成形物が得られた後に、レーザービームによってマーキングを実施することができる。] [0121] 本発明における混合物の中に存在する金属粒子がマイクロスケールのサイズであるという観点から、取扱い上のみならず健康および安全の理由からも、本発明のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤、またはそれらのマスターバッチが、低ダスト、または、好ましくは、粉塵飛散のない調製物で存在しているのが好ましい。] [0122] したがって、さらに好ましい形態においては、少なくともレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤と1種または複数のプラスチック成分とを含むマスターバッチを、圧縮化させた形態とする。この圧縮化させた形態には、顆粒物、タブレット、ブリケット、ソーセージ状物、またはペレットが含まれる。そのように圧縮化させた形態の溶媒含量は、それぞれの場合において、圧縮化させた形態の全重量を基準にして、0.0%〜15重量%、好ましくは0.001%〜5重量%、より好ましくは0.0%から0.1重量%未満までである。このケースにおける圧縮化させた形態物のサイズは、50μm〜80mmの範囲、好ましくは200μm〜50mm、より好ましくは500μm〜25mmである。本発明において使用するためのレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤、またはマスターバッチの圧縮化させた形態物の一つの極めて好適なサイズは、750μm〜10mmの範囲であり、顆粒物、タブレット、ブリケット、ソーセージ状物またはペレットの形態にあるのが好ましい。] [0123] この場合、圧縮化は、球状金属粒子および金属フレークの混合物を、プラスチック成分、および、場合によってはさらなるバインダーと組み合せ、次いで顆粒化、ペレット化、タブレット化、押出し成形、圧縮成形などを実施することで行ってもよい。この場合、熱を加えることによってプラスチック成分を溶融させ、次いで球状金属粒子および金属フレークと一緒にする。冷却すると、個々の成形操作によって形作られた形態が保持される。] [0124] さらなる実施態様においては、バインダーを適切な溶媒中に溶解させ、レーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤、および、適切であるならば、他の添加剤と混合する。この実施態様においては、次いで、撹拌しながら、減圧下および/または高温下で溶媒を再度除去する。これによって、不規則な形状の三次元顆粒物が得られる。また別な実施態様においては、ペーストをペレット化またはタブレット化させてから、乾燥させる。] [0125] 上述の供給形態によって、金属末の爆発や健康への有害作用の危険なく、安全な取扱いおよびプラスチックへの組み込みが可能となる。] [0126] 本発明のケースにおいて極端に有利なのは、着色剤を添加することによって、プラスチックの曇りや灰色化を容易に覆ってしまうことが可能であるという事実である。従来技術においては、時によって生じる褐色や緑色がかった着色は、わずかな曇りや灰色化とは対照的に、それらが着色を構成しているために、隠すことはほとんど不可能である。] [0127] 本発明の一つのさらに好ましい実施態様においては、本発明における混合物の中に存在する金属粒子が、少なくとも1層の無機金属酸化物層を備えている。] [0128] その少なくとも1層の無機金属酸化物層は、別途に金属粒子に適用されていてもよい。金属酸化物層としては、たとえばSiO2層、Al2O3層またはTiO2層を適用することができる。金属酸化物層を組み合わせて、たとえば、第一にSiO2、続けてTiO2、あるいは第一にTiO2、続けてSiO2のように適用することもまた可能である。] [0129] この種のコーティングは、レーザーマーク性の点においては何の利点もないが、本発明における混合物を用いて顔料処理されたプラスチックを腐食性の条件に暴露させるような場合には必要となる可能性がある。たとえば、動物用のタグは、動物の尿と接触する可能性がある。] [0130] 金属酸化物層としては、SiO2層を適用するのが好ましい。そのSiO2層は、ゾルゲル法を用いて適用するのが好ましい。] [0131] SiO2層のために使用する出発化合物が、テトラアルコキシシランであれば好ましい。これらの例としては下記のものが挙げられる:テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシランもしくはテトラブトキシシラン、またはそれらの混合物。] [0132] テトラアルコキシシランは、まず、好ましくは塩基性の環境下で、水を加えて加水分解させ、次いでSiO2層を金属粒子の上に析出させる。] [0133] SiO2析出に触媒作用を与えるために、窒素含有塩基、たとえばアンモニア、アルキルアミンまたはジアルキルアミンを添加するのが好ましい。適切な化合物は、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン、ピペラジンなどである。] [0134] さらなる好ましい実施態様においては、有機化学的表面変性物を粒状金属粒子および/または金属フレークに対して適用しておくことも可能である。球状金属粒子および/または金属フレークと有機化学的表面変性物との間に、たとえばSiO2層のような金属酸化物層を配してもよい。] [0135] 一つのさらなる変法においては、その有機化学的表面変性物が、球状金属粒子および/または金属フレークを包み込む有機化学的ポリマーマトリックスであってもよい。そのようなマトリックスは、金属粒子に対して、モノマーから目的とする重合を行うことによって適用するのが好ましい。有機化学的表面変性物が、たとえば、球状金属粒子および/または金属フレークとそれを囲むプラスチックとの間での共有結合の生成の結果として、プラスチックに対しての改良された結合性をもたらす可能性もある。] [0136] その上に本発明が基礎を置いている目的は、さらに、請求項1〜11に記載の用途を目的とした球状金属粒子および金属フレークを含む混合物を含むレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックを提供することによっても達成される。さらに、そのレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックには、請求項12〜15のいずれかに記載の本発明のマスターバッチが含まれていてもよい。] [0137] レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックは、熱可塑性、熱硬化性、またはエラストマー性のプラスチックを含んでいるのが好ましい。ここで特に好ましいのは熱可塑性プラスチックである。] [0138] 好適な熱可塑性ポリマーとしては、当業者に公知のあらゆる熱可塑性プラスチックが挙げられる。好適な熱可塑性ポリマーは、たとえば、Kunststoff−Taschenbuch、Saechtling(Ed.)、25th edition、Hanser−Verlag、Munich、1992、特に第4章およびそこに引用された参考文献、ならびに、Kunststoff−Handbuch、G.Becker and D.Braun(Eds.)、volumes 1 to 11、Hanser−Verlag、Munich、1966 to 1996に記載されている。] [0139] 好適な熱可塑性プラスチックの例としては以下のものを挙げることができる:ポリオキシアルキレン、ポリカーボネート(PC)、ポリエステル、たとえばポリブチレンテレフタレート(PBT)もしくはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィン、たとえばポリエチレンもしくはポリプロピレン(PP)、ポリ(メタ)アクリレート、ポリアミド、ビニル芳香族(コ)ポリマー、たとえばポリスチレン、耐衝撃変性ポリスチレン、たとえばHI−PS、またはASA、ABSもしくはAESポリマー、ポリアリーレンエーテル、たとえばポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリラクチド、ハロゲン含有ポリマー、イミド基を含むポリマー、セルロースエステル、シリコーンポリマー、および熱可塑性エラストマー。異なった熱可塑性プラスチックの混合物もまた、プラスチック成形のための材料として使用することができる。これらの混合物は、単一相あるいは多相のポリマーブレンド物であってもよい。] [0140] 書込みをしたり、相互に結合させたりするプラスチックは、同種または異種の熱可塑性プラスチックおよび/または熱可塑性ブレンド物からなっていてもよい。] [0141] ポリオキシアルキレンホモポリマーまたはコポリマー、特に(コ)ポリオキシメチレン(POM)ならびにそれらの調製プロセスは、当業者には自体公知であり、文献にも記載されている。好適な材料は、商標名Ultraform(登録商標)(BASFAG、Germany)として市販されている。これらのポリマーは、極めて一般的には、その主ポリマー鎖中に、少なくとも50モル%の−CH2O−繰返し単位を含んでいる。そのホモポリマーは、通常、好ましくは適切な触媒の存在下で、ホルムアルデヒドまたはトリオキサンを重合させることによって調製される。ポリオキシメチレンコポリマーおよびポリオキシメチレンターポリマーが好ましい。好適なポリオキシメチレン(コ)ポリマーは、少なくとも150℃の融点と、5000〜200000の範囲、好ましくは7000〜150000g/molの分子量(重量平均)Mとを有する。鎖の末端にC−C結合を有する、末端基が安定化されたポリオキシメチレンポリマーが特に好ましい。] [0142] 好適なポリカーボネートは、自体公知であって、たとえば、DE−B−1 300 266に従って界面重縮合によるか、あるいはDE−A−14 95 730に従ってビフェニルカーボネートとビスフェノールとの反応によって得ることができる。好ましいビスフェノールは、一般にビスフェノールAと呼ばれている、2,2−ジ(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである。これらのポリカーボネートの相対粘度は、一般的には1.1〜1.5の範囲、特には1.28〜1.4である(ジクロロメタン中0.5重量強度%溶液において25℃で測定)。好適なポリカーボネートが、商標名Lexan(登録商標)(GE Plastics、B.V.、The Netherlands)として市販されている。] [0143] 好適なポリエステルも同様に自体公知であって、文献に記載されている。それらは、それらの主鎖の中に、芳香族ジカルボン酸に由来する芳香族環を含んでいる。その芳香族環は、たとえば、塩素および臭素などのハロゲンによるか、またはC1〜C4アルキル基、たとえばメチル、エチル、イソプロピルおよびn−プロピル、ならびにn−ブチル、イソブチルおよび/またはtert−ブチル基によって置換されていてもよい。ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸、そのエステル、またはそれらのその他のエステル形成性誘導体と、脂肪族ジヒドロキシ化合物とを自体公知の方法で反応させることによって調製することができる。好ましいジカルボン酸としては、ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、およびイソフタル酸、またはそれらの混合物が挙げられる。芳香族ジカルボン酸の10モル%までを、脂肪族または脂環族ジカルボン酸、たとえばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、およびシクロヘキサンジカルボン酸と置き換えてもよい。脂肪族ジヒドロキシ化合物の中でも好ましいのは、2〜6個の炭素原子を有するジオール、特に1,2−エタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、およびネオペンチルグリコール、またはそれらの混合物である。特に好ましいポリエステルとしては、2〜6個のC原子を有するアルカンジオールから誘導されたポリアルキレンテレフタレートが挙げられる。これらの中でも特に好ましいのは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、およびポリブチレンテレフタレート(PBT)である。これらの製品は、たとえば、商標名Rynite(登録商標)(PET;DuPont、USA)およびUltradur(登録商標)(PBT;BASFAG)として市販されている。それらのポリエステルの粘度数は、一般的に、60〜200mL/gの範囲である(フェノール/o−ジクロロベンゼン混合物(重量比1:1)中0.5重量強度%溶液において25℃で測定)。] [0144] 好適なポリオレフィンは、極めて一般的には、ポリエチレンおよびポリプロピレン、ならびにさらにはエチレンまたはプロピレンをベースとするコポリマーであり、より高分子量のα−オレフィンも適している。それに相当する製品は、たとえば、商品名Lupolen(登録商標)およびNovolen(登録商標)として市販されている。「ポリオレフィン」という用語には、さらに、エチレン−プロピレンエラストマーおよびエチレン−プロピレンターポリマーも含まれていると受け取られるべきである。] [0145] ポリ(メタ)アクリレートの中では、特にポリメチルメタクリレート(PMMA)、ならびにメタクリル酸メチルと最高40重量%までのさらなる共重合性モノマー、たとえば、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、またはアクリル酸2−エチルヘキシルとをベースとするコポリマーを挙げることができるが、そのようなポリマーは、たとえば、名称Lucryl(登録商標)(BASFAG)またはPlexiglas(登録商標)(Roehm GmbH、Germany)として得ることができる。本発明の目的のためには、これらにはさらに、耐衝撃変性ポリ(メタ)アクリレート、ならびに、ポリ(メタ)アクリレートと、ポリアクリレートゴムを用いて耐衝撃変性としたSANポリマーとの混合物(その一例は、市販製品のBASFAG製のTerlux(登録商標)である)が含まれる。] [0146] 好適なポリアミドは、各種の脂肪族、部分的に結晶質、または部分的に芳香族、または非晶質の構成を有するポリアミド、ならびにそれらのブレンド物であるが、それには、ポリエーテルアミド、たとえばポリエーテル−ブロック−アミドも含まれる。ポリアミドは、公知のすべてのポリアミドを意味している。好適なポリアミドは、一般的に、90〜350mL/g、好ましくは110〜240mL/gの粘度数を有している(ISO 307に従って96重量強度%硫酸中0.5重量強度%溶液において25℃で測定)。] [0147] 少なくとも5000g/molの分子量(重量平均)を有する半晶質または非晶質の樹脂、たとえば米国特許2 071 250、2 071 251、2 130 523、2 130 948、2 241 322、2 312 966、2 512 606、および3 393 210に記載されているようなものが好ましい。それらの例は、7〜13の員環数を有するラクタムから誘導されたポリアミド、たとえばポリカプロラクタム、ポリカプリルラクタム、およびポリラウリルラクタム、さらにはジカルボン酸をジアミンと反応させることにより得られるポリアミドである。] [0148] 使用することが可能なジカルボン酸は、6〜12個、より好ましくは6〜10個の炭素原子を有するアルカンジカルボン酸、および芳香族ジカルボン酸である。ここでは、酸として、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸(すなわち、デカンジカルボン酸)および/またはイソフタル酸を挙げることができる。] [0149] 特に好適なジアミンは、6〜12個、より好ましくは6〜8個の炭素原子を有するアルカンジアミン、およびさらにはm−キシリレンジアミン、ジ(4−アミノフェニル)メタン、ジ(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)−プロパン、または2,2−ジ(4−アミノシクロヘキシル)プロパンである。] [0150] 好適なポリアミドは、ポリヘキサメチレンアジパミド(PA66)、たとえば、市販製品のUltramid(登録商標)A(BASFAG)、およびポリヘキサメチレンセバカミド(PA610)、たとえば、市販製品のNylon(登録商標)610(DuPont)、ポリ−カプロラクタム(PA6)、たとえば、市販製品のUltramid(登録商標)B(BASF AG)、ならびにコポリアミド6/66、特にカプロラクタム単位の割合が5%〜95重量%のもの、たとえば、市販製品のUltramid(登録商標)C(BASF AG)などである。PA6、PA66、およびコポリアミド6/66が特に好ましい。] [0151] 得ることが可能なポリアミドとしては、さらに、たとえば1,4−ジアミノブタンをアジピン酸と高温で縮合させたもの(ポリアミド−4,6)も挙げられる。この構造のポリアミドの調製プロセスについては、たとえば、EP−A 38 094、EPA 38 582、およびEP−A 39 524に記載がある。] [0152] さらなる例としては、前述のモノマーの2種以上を共重合させて得られるポリアミド、または2種以上のポリアミドの混合物が挙げられるが、それらの混合比は任意である。] [0153] さらに、この種の部分的に芳香族のコポリアミド、たとえば、重量で0.5%未満、好ましくは0.3%未満のトリアミン含量を有するPA6/6TおよびPA66/6T(EP−A 299 444参照)が特に有利であることが見出された。低トリアミン含量の部分的に芳香族のコポリアミドの調製は、EP−A 129 195および129 196に記載されたプロセスに従って実施すればよい。] [0154] 好適なさらなる熱可塑性物質は、ビニル芳香族(コ)ポリマーである。自体公知であり、市場で入手可能なこれらのポリマーの分子量は、一般的には、1500〜2000000の範囲、好ましくは70000〜1000000g/molの範囲にある。] [0155] 単なる代表例として、ここでは、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、およびp−メチルスチレンのビニル芳香族(コ)ポリマーを挙げることができるが、その構成の中に、重量で好ましくは20%以下、特に8%以下の少ない割合で、コモノマー、たとえば(メタ)アクリロニトリルまたは(メタ)アクリル酸エステルが含まれていてもよい。特に好ましいビニル芳香族(コ)モノマーは、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル(SAN)コポリマー、および耐衝撃変性ポリスチレン(HIPS=耐衝撃性ポリスチレン)である。これらのポリマーの混合物もまた同様に使用できることは理解されるであろう。EP−A−302 485に記載されているプロセスによって調製を実施するのが好ましい。] [0156] さらに、ASA、ABS、およびAESポリマー(ASA=アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステル、ABS=アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、AES=アクリロニトリル−EPDMゴム−スチレン)が特に好ましい。これらの耐衝撃性のビニル芳香族ポリマーには、少なくとも1種のゴム弾性グラフトポリマーおよび熱可塑性ポリマー(マトリックスポリマー)が含まれる。一般的に使用されるマトリックス材料は、スチレン/アクリロニトリル(SAN)ポリマーである。それらのゴムとして以下のものを含むグラフトポリマーを使用するのが好ましい: −たとえばブタジエンまたはイソプレンのようなジエンをベースとするジエンゴム(ABS); −アクリル酸のアルキルエステル、たとえば、アクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸2−エチルヘキシルをベースとするアクリル酸アルキルゴム(ASA); −エチレン、プロピレンおよびジエンをベースとするEPDMゴム(AES); または、これらのゴムおよび/またはゴムモノマーの混合物。] [0157] 好適なABSポリマーの調製法については、たとえば独国特許出願DE−A 19728629に詳しく記載されている。ASAポリマーの調製法については、たとえばEP−A 99 532を参考とすることができる。AESポリマーの調製法についての詳細は、たとえばUS 3,055,859またはUS 4,224,419に開示がある。この段落に引用された特許明細書を、これによって明示的に参照する。] [0158] ポリアリーレンエーテルは、好ましくは本質的にポリアリーレンエーテル、ポリアリーレンエーテルスルフィド、ポリアリーレンエーテルスルホン、またはポリアリーレンエーテルケトンである。それらのアリーレン基は、類似していても異なっていてもよく、相互に独立して、6〜18個のC原子を有する芳香族ラジカルを意味していてよい。好適なアリーレンラジカルの例は、フェニレン、ビスフェニレン、ターフェニレン、1,5−ナフチレン、1,6−ナフチレン、1,5−アントリレン、9,10−アントリレン、または2,6−アントリレンである。これらの中でも、1,4−フェニレンおよび4,4’−ビフェニレンが好ましい。これらの芳香族ラジカルは置換されていないのが好ましい。しかしながら、それらが1個または複数の置換基を担持していてもよい。好適なポリフェニレンエーテルは、Noryl(登録商標)の名称で市販されている(GE Plastics B.V.、The Netherlands)。] [0159] 一般的には、ポリアリーレンエーテルは、10000〜60000g/molの範囲の平均分子量M(数平均)と30〜150mL/gの粘度数とを有している。ポリアリーレンエーテルの溶解性に依存して、その粘度数は、1重量強度%のN−メチルピロリドン溶液において、フェノールおよびo−ジクロロベンゼンの混合物中、または96%強度の硫酸中のいずれかで、それぞれ20℃または25℃で測定される。] [0160] ポリアリーレンエーテルは自体公知であるか、または自体公知の方法により調製することができる。] [0161] ポリアリーレンエーテルスルホンまたはポリアリーレンエーテルケトンを合成するための好適なプロセス条件は、たとえばEP−A 113 112およびEP−A 135 130に記載されている。ポリアリーレンエーテルスルホンは、一般的に、少なくとも320℃の融点を有し、ポリアリーレンエーテルケトンは、少なくとも370℃の融点を有する。好適なポリフェニレンエーテルスルホンは、たとえばUltrason(登録商標)Eの名称で市販されており(BASFAG)、好適なポリフェニレンエーテルケトンは、Victrex(登録商標)の名称で市販されている。] [0162] さらに、ポリウレタン、ポリイソシアヌレート、およびポリウレアも、プラスチック成形物を製造するのに好適な材料である。軟質、半硬質、または硬質の、熱可塑性または架橋ポリイソシアネート重付加生成物、たとえば、ポリウレタン、ポリイソシアヌレートおよび/またはポリウレア、特にポリウレタンは一般的に知られており、Elastolan(登録商標)(Elastogran GmbH、Germany)などの名称で市販されている。それらの調製法については種々の記述が存在するが、典型的には、イソシアネートをイソシアネート反応性化合物と公知の条件で反応させることにより実施される。その反応は、好ましくは触媒および/または助剤の存在下で実施される。その生成物が、発泡ポリイソシアネート重付加生成物である場合には、それらは、慣用される発泡剤の存在下で製造される。] [0163] 好適なイソシアネートとしては、自体公知の芳香族、アリール脂肪族、脂肪族および/または脂環族有機イソシアネートが挙げられるが、好ましくはジイソシアネートである。] [0164] 使用することが可能なイソシアネート反応性化合物としては、たとえば、60〜10000g/molの分子量と、イソシアネートに対して1〜8、好ましくは2〜6の官能性(熱可塑性ポリウレタン、TPUの場合には約2の官能性)を有する一般的に知られている化合物が挙げられるが、それらの例としては、500〜10000g/molの分子量を有するポリオール、たとえば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリエステルポリオール、ならびに/または、ジオール、トリオールおよび/もしくは500g/mol未満の分子量を有するポリオールが挙げられる。] [0165] ポリラクチド、別の言い方をすれば、乳酸のポリマーは、自体公知であるか、または自体公知であるプロセスによって調製することができる。ポリラクチドに加えて、乳酸およびさらなるモノマーをベースとするコポリマーまたはブロックコポリマーを使用することもまた可能である。通常は直鎖状のポリラクチドが使用される。しかしながら、分岐状の乳酸ポリマーも同様に使用することができる。分岐化剤として役立つのは、たとえば、多官能の酸またはアルコールであってよい。] [0166] 好適なハロゲン含有ポリマーとしては、特に塩化ビニルのポリマー、特にポリ塩化ビニル(PVC)、たとえば非可塑化PVCおよび可塑化PVC、ならびに塩化ビニルのコポリマー、たとえばPVC−U成形化合物が挙げられる。] [0167] 適しているのはさらに、フッ素含有ポリマー、特にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロプロピレンコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとのコポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、およびエチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)である。] [0168] イミド基を含むポリマーとしては、特にポリイミド、ポリエーテルイミド、およびポリアミドイミドが挙げられる。] [0169] 好適なセルロースエステルは、たとえばセルロースアセテート、セルロースアセトブチレート、およびセルロースプロピオネートである。] [0170] 熱可塑性プラスチックとして加えてさらに好適なものとしては、シリコーンポリマーがある。シリコーンゴムが特に好適である。これらは、通常、架橋反応をすることが可能な基を有するポリオルガノシロキサンである。この種のポリマーは、たとえば、Roempp Chemie Lexikon、CD−ROMversion 1.0、Thieme Verlag Stuttgart 1995に記載されている。] [0171] 最後に、熱可塑性エラストマー(TPE)の種類の化合物を採用することもまた可能である。TPEは、熱可塑性プラスチックと同様の加工が可能であるが、ゴム弾性を有している。TPEブロックポリマー、TPEグラフトポリマー、および2種以上のモノマー単位を含むセグメント化TPEコポリマーが好適である。特に好適なTPEは、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPE−UまたはTPU)、スチレンオリゴブロックコポリマー(TPE−S)、たとえばSBS(スチレン−ブタジエン−スチレン−オキシブロックコポリマー)およびSEES(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー、SBSを水素化することにより得られる)、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー(TPE−O)、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPE−E)、熱可塑性ポリアミドエラストマー(TPE−A)、ならびに、特に熱可塑性加硫物(TPE−V)である。当業者ならば、TPEについての詳細は、G.Holden et al.、Thermoplastic Elastomers、2nd edition、Hanser Verlag、Munich 1996に見出すであろう。] [0172] 本発明において使用するためのレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤は、本発明のマスターバッチ、または直接的にさらに加工することを意図したプラスチック/レーザーマーキング剤混合物を製造することをたとえば目的とした上述の熱可塑性プラスチックの中に、極めて容易に組み入れることができる。] [0173] 得られたプラスチック/レーザーマーキング剤混合物からは、次いで、加熱成形によって、所望の成形物品を製造することが可能であるが、そのような成形物品の例としては、ビンのような容器、コップ、トレー、またはフィルムなどが挙げられる。] [0174] 本発明のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックは、球状金属粒子および金属フレークを含むかそれらからなる上述の混合物を、プラスチック材料の中に導入するプロセスによって製造することができる。導入される球状金属粒子および金属フレークの量は、プラスチックおよび/または目的とする用途の関数として設定すればよい。プラスチック材料の中への球状金属粒子および金属フレークの導入は、慣用されるミキサー中か、そうでなければ、従来の方法により押出機中で実施すればよい。] [0175] その中で、本発明による球状金属粒子および金属フレークの混合物がプラスチック材料の中に導入される、レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックの製造方法も、同様にして、本発明によって提供される。] [0176] 一つの好ましい実施態様においては、レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチック中における本発明による混合物の割合は、0.0005%〜0.8重量%、好ましくは0.001%〜0.5重量%であるが、それらの量は、いずれの場合も、プラスチックの全重量を基準にしたものである。] [0177] 驚くべきことには、本発明のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックの有利な性質は、レーザーマーキング剤が極めて低いレベルであっても得ることが可能である。レーザーマーキング剤が0.0005重量%未満になると、本発明による利点はもはや認められないか、または極めて限定された形となる。] [0178] さらに、プラスチック中における球状金属粒子と金属フレークの混合物の割合は、いずれの場合も、レーザーマーク可能なプラスチックの全重量を基準にして、好ましくは0.005%〜0.5重量%、さらにより好ましくは0.01%〜0.2重量%である。] [0179] 使用する金属に関しては、低濃度のところでは、特にアルミニウム、銀、銅、亜鉛、または鉄からなる金属粒子が最善の結果を与えることが判明した。したがって、さらに好ましい実施態様は、これらの金属またはこれらの金属の合金を、全プラスチックを基準にして、好ましくは0.0005%〜0.015重量%の濃度で含む、球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物を含むプラスチックに関する。] [0180] 本発明によって、レーザービームを用いて高コントラストのマークまたは書込みを与えることが可能なプラスチックを製造することができるようになる。] [0181] プラスチックの全重量を基準にして、0.2重量%を超える量になると、その材料が不透明となる可能性がある。0.05重量%〜0.2重量%の間の範囲の量では、まず曇りが起きる可能性があり、濃度が上昇すると共にそれが強くなり、材料に灰色がかった着色を与える可能性がある。0.8重量%を超えると、一般的にはそのプラスチックがあまりにも不透明となる。さらに、レーザーマーク性の品質におけるさらなる利点が認められなくなる。したがって、それ以上のレーザーマーキング剤を使用しても、レーザーマーク可能なプラスチックの製造コストが無駄に上昇するだけとなるであろう。] [0182] 個々のケースにおいて、プラスチック中の球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物の量は、マークする材料の層の厚みに依存させて調節すればよいが、この文脈においては、好ましくは、本発明において使用することを目的とした球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物の量は、プラスチックの層の厚みが低くなるにつれて増やすことができる。] [0183] 使用される球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物の量は、そのプラスチックの厚みと不透明度に依存する。プラスチック中の球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物の量は、レーザーマーク性が良好であると同時に、そのプラスチックが可能な限り高い透明性を有するように選択するのが好ましい。たとえば、プラスチックが比較的厚い場合には、添加される球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物の量がより低くなる傾向があり、プラスチックが比較的薄い場合には、より高くなる傾向がある。さらなる着色剤を用いてプラスチックが着色されている場合には、球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物が原因の灰色化の表れ方が比較的に低いので、より大量に添加することが可能である。使用するべき球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物の最適量を、それぞれ特定の場合において容易に決めることができる。この文脈においては、使用されるレーザーの性質と、さらにはそのレーザー光の波長もまた考慮にいれておく必要もある。] [0184] 典型的には層の厚みが50〜250μmの、比較的薄いプラスチックの場合においては、0.05%〜0.5重量%の球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物を使用するのが好ましい。典型的には層の厚みが250μm以上で10cmまでの、より厚いプラスチックの場合においては、0.0005%〜0.05重量%の球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物を使用するのが好ましい。] [0185] したがって、フィルムの層の厚みは、通常20μm〜約5mmの範囲である。射出成形したプラスチックの厚みは、最大で約6cmにもなりうる。] [0186] フィルムの場合においては、プラスチック成形物の場合に比較して、球状金属粒子および金属フレークの量を増やすことが可能である。プラスチック成形物の場合においては、たとえば、本発明において使用することを目的とした球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物を0.005重量%の量で使用することが可能であるが、それに対してフィルムの場合においては、本発明において使用することを目的とした球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物の量を0.02重量%とするのが適切である可能性がある。球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物の適切な量は、当業者ならば実験に基づいて容易に決めることができる。] [0187] 実施例でも見られるように、0.001重量%の濃度の本発明の混合物を用いた場合でさえも、プラスチックを高コントラストでマーキングすることが可能である。これら重量%での濃度の数字は、いずれの場合も、その材料と球状金属粒子およびさらには金属フレークとの合計重量を基準としたものである。] [0188] プラスチックの層の厚みが20μm〜500μmの範囲である場合においては、球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物の割合は、それぞれの場合において、プラスチックならびに球状金属粒子およびさらには金属フレークの合計重量を基準にして、好ましくは0.005%〜0.2重量%の範囲、より好ましくは0.02〜0.05にある。] [0189] プラスチックの層の厚みが500μm〜2mmの範囲である場合においては、球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物の割合は、それぞれの場合において、プラスチックならびに球状金属粒子およびさらには金属フレークの合計重量を基準にして、好ましくは0.001%〜0.1重量%の範囲、より好ましくは0.005〜0.05にある。] [0190] 極めて驚くべきことには、実施例でも見られるように、0.001%から最高で0.05重量%までの範囲の量で球状金属粒子および金属フレークを含むプラスチックが、完全に透明であると同時に、レーザービームを用いて、高いコントラストを有する顕著なマークが可能であることが見出された。0.01%〜0.04重量%の濃度範囲の球状金属粒子および金属フレークを使用する操作が好ましい。] [0191] 使用されるレーザーマーキング剤の量が極端に少ないことで、同時にいくつかの利点を得ることができる。したがって、本発明のレーザーマーキング剤を添加しても、プラスチック材料の材料特性はまったく影響を受けないか、または実質的に影響を受けない。] [0192] したがって、透明または濁りのないプラスチック材料の中で、0.001%〜0.05重量%の範囲で球状金属粒子と金属フレークを含むかそれらからなる混合物を本発明に従って使用した場合には、本発明のレーザーマーキング剤をドープさせた材料の透明性および/または色特性においては、劣化がまったく無いか、または実質的に無く、その上、驚くべきことには、レーザービームを用いて、高コントラストのマーキングまたは認識性を与えることが可能となる。] [0193] さらに、本発明によって、プラスチック材料を極端に安価に提供することが可能となるが、その理由は、レーザーマーキング剤が安価な材料から製造され、マークされる材料に少量しか添加する必要がないからである。このことが、本発明においてキーとなる経済的な利点である。] [0194] 添加されるレーザーマーキング剤がこのように少量であることから、本発明は、市場で採用されている他の薬剤、たとえばMerck(Germany)製のLazerflair(登録商標)とは、大きく異なっている。この場合、0.1%〜0.3重量%の範囲の、より多い量が典型的に使用される。それと同時に、その顔料が透明であるために、プラスチックが実質的に曇ることもないが、大量使用は不利である。さらに、これらの顔料には重金属が存在しているために無用な危険をはらんでいる。] [0195] ある種の用途においては、本発明のプラスチックが実質的に真珠光沢顔料を含んでいない場合に有利となる。レーザーマーク可能なプラスチックの中に真珠光沢顔料が存在することによる不利な点についてはすでに先に述べたが、真珠光沢顔料は変色をもたらし、真珠光沢効果を生じる可能性がある。いくつかのケースでは、装飾的な理由からこれが望ましいが、多くの場合においては、レーザーマーキング剤は、プラスチックの色彩的な性質に影響を与えることは意図していない、すなわち別の言い方をすれば、レーザーマーキング剤は透明でなければならない。プラスチック自体も同様に、無色透明であるか、そうでなければ、単色の着色(たとえば、青、赤、黄など)が与えられているべきである。これらの場合においては、真珠光沢による装飾的な着色は望まれない。] [0196] したがって、本発明のプラスチックは、真珠光沢顔料を、多くともそれらの効果においてまだ透明であり、流れ筋を実質的に生じさせない量で含むようにするべきである。したがって、本発明のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックは、真珠光沢顔料を、全プラスチックを基準にして、0%〜0.1重量%の濃度、好ましくは0.0%〜0.05重量%で含むことができる。それより下回ると真珠光沢顔料の有害な性質がもはや観察されない正確な濃度は、言うまでもないことであるが、さらなるパラメーター、例えば、特にプラスチックの層の厚みに依存するが、それは当業者ならば容易に決めることができる。] [0197] この種の本発明のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックは、真珠光沢顔料を含まないのが特に好ましい。それゆえ、本発明の場合においては、真珠光沢顔料を使用しないのが好ましい。したがって、マスターバッチも同様に、真珠光沢顔料を含まないのが好ましい。] [0198] 本発明のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックは、慣用される補助剤をさらに含んでいてもよい。これらの補助剤は、たとえば、以下のものからなる群より選択することができる:充填剤、添加剤、可塑剤、潤滑剤もしくは離型剤、耐衝撃性向上剤、着色顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、抗酸化剤、抗菌活性生物学的安定剤、化学発泡剤もしくは有機架橋剤、さらにはその他の補助剤またはそれらの混合物。] [0199] 使用可能な充填剤の例としては、以下のものが挙げられる:CaCO3(たとえば、Omya、Cologne;Ulmer Fuellstoff Vertrieb)、ドロマイト(たとえば、Ziegler、Wunsiedel;Blancs Mineraux de Paris)、CaSO4(USGypsum、Chicago)、シリケート(Degussa、Frankfurt;Quarzwerke、Frechen)、ガラスビーズ(Potter、GB;Owens Corning、Wiesbaden)、タルク(Norwegian Talc;Nordbayrische Farben− und Mineralwerke、Hof)、カオリン(AKW、Hirschau;Luh、Walluf)、マイカ(Norwegian Talc;Dorfner、Hirschau)、長石(Omya、Paris)、シリケートビーズ(Langer、Ritterhude)、シリカ(シリケートを参照)、BaSO4(Sachtleben、Duisburg、Scheruhn、Hof)、Al2O3またはAl(OH)3(いずれも、Martinswerk、Bergheim)。] [0200] 添加剤には、たとえば、分散添加剤、抗酸化剤、金属不活性化剤および/または光安定剤およびUV安定剤が含まれていてもよい。] [0201] 好適な抗酸化剤(熱安定剤)は、たとえば、立体障害フェノール、ヒドロキノン、アリールアミン、ホスファイト、この群の各種置換されたもの、ならびにそれらの混合物などである。それらは、市場で入手することが可能であり、たとえば、Topanol(登録商標)(ICI、London)、Irgafos(登録商標)、Irganox(登録商標)(いずれもCiba−Geigy、Basel)、Hostanox(登録商標)(Clariant、Frankfurt)またはNaugard(登録商標)(Uniroyal、GB)などがある。] [0202] 使用可能な金属不活性化剤の例としては以下のものがある:カルボキサミド、ヒドラゾン、ヒドラジン、メラミン誘導体、ベンゾトリアゾール、ホスホン酸エステルおよび/またはチアゾール誘導体。 例:Hostanox(Clariant、Frankfurt)、Irganox(Ciba Geigy、Basel)、Naugard(Uniroyal、GB)。] [0203] 使用可能な光安定剤およびUV安定剤の例としては以下のものがある:ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、有機Ni化合物、サリチル酸エステル、シアノケイ皮酸エステル、ベンジリデンマロネート、安息香酸エステル、オキサルアニリドおよび/または立体障害アミン、これらはモノマー性であってもポリマー性であってもよい。 例:Chimasorb、Tinuvin(いずれもCiba−Geigy、Basel)、Cyasorb(American Cyanamid)、Hostavin(Clariant、Frankfurt)、Uvinul(BASF、Ludwigshafen)。] [0204] 使用可能な可塑剤の例としては以下のものがある:フタル酸エステル、リン酸エステル、アジピン酸エステル、アゼライン酸エステル、グルタル酸エステル、セバシン酸エステル、脂肪酸エステル、好ましくはペンタエリスリトール、グリコール、グリセロールなどとのオレエート、ステアレート、リシノレート、ラウレートおよび/またはオクトエート、エポキシ化脂肪酸エステル、クエン酸エステル、ポリエステル、安息香酸エステル、トリメリット酸エステル、スルホン酸エステル、スルファミド、アニリド、付加ポリマー、重縮合物、ポリエチレングリコール、アビエチン酸エステルおよび/または誘導体、酢酸、プロピオン酸、酪酸、エチル酪酸および/またはエチルヘキサン酸のエステル。 例:Carbowax(DOW、Belgium)、Cetamoll(BASF、Ludwigshafen)、Edenol(Henkel、Dusseldorf)、Elvaloy)(DuPont de Nemours、USA)、Lankroflex(Lankro、GB)、Palamoll、Palatinol(いずれもBASF、Ludwigshafen)。] [0205] 使用可能な潤滑剤の例としては以下のものがある:脂肪族アルコール、ジカルボン酸エステル、グリセロールおよびその他の短鎖アルコールの脂肪酸、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸の金属塩、オリゴマー性脂肪酸エステル、脂肪族アルコール−脂肪酸エステル、ワックス酸およびそのエステルおよびセッケン、極性ポリエチレンワックスおよび誘導体、無極性ポリオレフィンワックス、天然および合成パラフィン、シリコーンオイルおよび/またはフルオロポリマー。 例:Licowax、Ceridust、Licolub、Licomont(すべてClariant、Frankfurt)、Irgawax(Ciba−Geigy、Basel)、Loxiol(Henkel、Dusseldorf)、Baerolub(Baerlocher、Munich)。] [0206] 使用可能な衝撃改質剤の例としては以下のものがある:エラストマー(EPMおよびEPDM)、ポリアクリレート、ポリブタジエン、織物ガラス繊維、アラミド繊維および/または炭素繊維。] [0207] 着色剤は、無機顔料および/または有機顔料および/または有機染料であってよい。しかしながら、実質的には真珠光沢効果顔料は使用しない。] [0208] 使用可能な難燃剤の例としては以下のものがある:適切な難燃剤は、たとえば、当業者には公知のハロゲン含有化合物(単独または三酸化アンチモンとの併用)、またはリン化合物、水酸化マグネシウム、赤リン、およびその他の一般的な化合物またはそれらの混合物である。公知の難燃剤としては、たとえば、DE−A 196 326 75に開示されているリン化合物、またはEncyclopedia of Chemical Technology、R.Kirk and D.Othmer(Eds.)、vol.10、3rd edn.、Wiley、New York、1980、pages 340 to 420に開示されているもの、たとえばホスフェート、たとえばトリアリールホスフェート、たとえばトリスクレジルホスフェート、ホスファイト、たとえばトリアリールホスファイト、またはホスホナイトが挙げられる。使用されるホスホナイトは、一般的には、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フェニルホスホナイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)4,4’−ビフェニリレンジスホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニリレンジスホスホナイト、テトラキス(2,4−ジメチルフェニル)1,4−フェニリレンジスホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)1,6−ヘキシリレンジスホスホナイト、および/またはテトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)4,4’−ビフェニリレンジスホスホナイト、テトラキス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)4,4’−ビフェニリレンジスホスホナイトである。 例:Fire Fighters(Great Lakes Chemicals)、Fyrol(Dead Sea Bromine、Israel)、Martinal(Martinswerk、Bergheim)、Reofos(Ciba−Geigy、Basel)、Phosflex(Akzo Chemicals、USA)。] [0209] 使用可能な帯電防止剤の例としては以下のものがある:エトキシル化脂肪族アミン、脂肪族スルホネート、四級アンモニウム化合物および/または極性脂肪酸エステル。 例:Baerostat(Baerlocher、Munich)、Dehydat(Henkel、Dusseldorf)、Hostastat(Clariant、Frankfurt)、Irgastat(Ciba−Geigy、Basel)。] [0210] 使用可能な蛍光増白剤の例としては以下のものがある:ビスベンゾトリアゾール、フェニルクマリン誘導体、ビススチリルビフェニルおよび/またはピレントリアジン。 例:Hostalux(Clariant、Frankfurt)、Uvitex(Ciba−Geigy、Basel)。] [0211] 使用可能な抗菌活性生物学的安定剤の例としては以下のものが挙げられる:10,10’−オキシビスフェノキシアルシン、N−(トリハロメチルチオ)フタルイミド、ジフェニルアンチモン2−エチルヘキサノエート、Cu−8−ヒドロキシキノリン、トリブチルスズオキシドおよび/またはそれらの誘導体。 例:Cunilate(Ventron、B)、Preventol(Bayer、Leverkusen)、Fungitrol(Tenneco、USA)。] [0212] 使用可能な化学発泡剤の例としては以下のものがある:アゾジカーボンアミドおよび誘導体、ヒドラジン誘導体、セミカルバジド、テトラゾール、ベンズオキサジンおよび/またはクエン酸+NaHCO3。 例:Hydrocerol 8(Boehringer、Ingelheim)、Porofor(Bayer、Leverkusen)、Genitron(Schering、GB)。] [0213] 使用可能な有機架橋剤の例としては以下のものがある:ジアラルキルペルオキシド、アルキルアラルキルペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、ジアシルペルオキシドおよび/またはペルオキシケタール。 例:Interox(Peroxidchemie、Hoellriegelskreuth)、Luperco、Luperox(Luperox、Guenzburg)。] [0214] 本発明の一つの好適な形態においては、レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックが、ポリマーフィルムまたはラベル、好ましくは粘着ラベルである。] [0215] 食品などの製品は、通常、透明なポリマーフィルムを用いて包装される。] [0216] したがって、本発明を使用して製造したポリマーフィルムは、非接触で、かつ変更不能な書込みまたは認識性の付与を可能とする。ポリマーフィルムへの書込みまたは認識性の付与は、製品を包装する前および後のいずれでも実施することができる。] [0217] 本発明の一つの形態においては、プラスチックが、ラベル、好ましくは粘着ラベルの形態をとる。ポリマーフィルムを使用せずに、その代わりに粘着ラベルのみを使用して提供される製品の場合においては、粘着ラベルの形態にあるプラスチックの構成が、同様に、レーザービームを使用してそのラベルに書込みおよび/または認識性を付与する機会を提供する。] [0218] 本発明のさらなる実施態様においては、プラスチックが、三次元のプラスチック体の形態、好ましくはプラスチック容器の形態にある。プラスチック容器上に、たとえば、食品、化学品、医薬品などの最大保存期間を示すことが可能である。] [0219] 三次元プラスチック体が、たとえばデータ媒体、たとえばCD、DVD、CD−ROMなどの形態をとってもよい。耐摩耗性で変更不能な認識性をベースにすれば、本物を偽物から区別することが可能である。三次元プラスチック体が、たとえば、その中に医薬品が錠剤またはカプセルの形態で通常販売される、ブリスターストリップであってもよい。たとえば、レーザービームによるバーコードを有する、ラベルまたはプラスチック、特にプラスチック容器を提供することができる。] [0220] 本発明によるさらなる実施態様においては、レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックが、それ自体はレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能である必要がない物品の構成要素であってもよい。] [0221] 標準的な市販のレーザーを用いた書込みは、サンプル体をレーザーの光路の中に導くことによって実施される。得られるマーキングは、照射時間(またはパルスレーザーの場合であればパルス数)、およびレーザーの照射出力、さらにはプラスチック系によって決まってくる。使用するレーザーの出力は、個々の用途に依存するが、これは当業者ならばそれぞれ個別のケースで容易に決めることができる。] [0222] 基本的には、慣用されるすべてのレーザー、例を挙げれば気体レーザーおよび固体レーザーが適している。気体レーザーは、たとえば以下のものが挙げられる(かっこの中に示しているのは、放出される放射線の典型的な波長である):CO2レーザー(10.6μm)、アルゴンガスレーザー(488nmおよび514.5nm)、ヘリウム−ネオンガスレーザー(543nm、632.8nm、1150nm)、クリプトンガスレーザー(330〜360nm、420〜800nm)、水素ガスレーザー(2600〜3000nm)、および窒素ガスレーザー(337nm)。] [0223] 固体レーザーは、たとえば以下のものが挙げられる(かっこの中に示しているのは、放出される放射線の典型的な波長である):Nd:YAGレーザー(Nd3+Y3Al5O12)(1064nm)、高性能ダイオードレーザー(800〜1000nm)、ルビーレーザー(694nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、KrClエキシマレーザー(222nm)、KrFエキシマレーザー(248nm)、XeClエキシマレーザー(308nm)、XeFエキシマレーザー(351nm)、ならびに532nm(2倍周波数)、355nm(3倍周波数)または266nm(4倍周波数)の波長を有する、周波数多重化Nd:YAGレーザー。] [0224] レーザー書込みのために好ましいレーザーは、Nd:YAGレーザー(Nd3+Y3Al5O12)(1064nm)である。] [0225] レーザー溶着のために好ましいのは、Nd:YAGレーザー(Nd3+Y3Al5O12)(1064nm)および高性能ダイオードレーザー(800〜1000nm)であるが、これらはいずれも短波長の赤外線を放出する。] [0226] 使用するレーザーは、典型的には、1〜400、好ましくは5〜100、より好ましくは10〜50ワットの出力で運転する。] [0227] 使用するレーザーのエネルギー密度は、一般的には0.3mJ/cm2〜50J/cm2の範囲、好ましくは0.3mJ/cm2〜10J/cm2にある。パルスレーザーを使用する場合には、そのパルス周波数は、一般的には、1〜30kHzの範囲である。それに相応する、本発明の文脈において使用することが可能なレーザーは、市販されている。] [0228] 本発明のレーザーマーキング剤の一つの極めて優れた利点は、レーザービームの波長を、混合物の球状金属粒子および金属フレークに特別に合わせて設定する必要がないことである。金属酸化物の場合とは対照的に、金属は広い吸収能を有しており、このことが、本発明のレーザーマーキング材料をドープさせたプラスチックをレーザーマーキングするために、極めて広く各種の、異なった波長を有するレーザーを使用することが可能となる理由である。] [0229] 従来技術においては、場合によっては、アンチモンをドープさせた酸化スズのような金属酸化物を吸収剤物質として使用している。毒物学的な危険性は別としても、これらの酸化物は、効果的なマーキングをするためには所定のレーザー光波長を使用する必要があり、したがって、その扱いが複雑となる。] [0230] 本発明のレーザーマーキング剤をドープさせたプラスチックの使用は、通常の印刷プロセスがプラスチックに書込みをするのに今日まで使用されてきたすべての分野で可能である。たとえば、本発明のレーザーマーキング剤をドープさせたプラスチックから製造された成形物品は、電気、電子、および自動車産業において用途を見出すことができる。本発明のレーザーマーキング剤をドープさせたプラスチックから製造された、たとえば、ケーブル、リード、トリムストリップ、ならびに、加熱、換気、および冷却部分における機能部品、またはスイッチ、プラグ、レバー、およびハンドルへの認識性および書込みは、たとえアクセスすることが困難な位置であっても、レーザー光を用いてマークすることが可能である。] [0231] さらに、本発明のレーザーマーキング剤をドープさせたプラスチック系は、食品分野や玩具分野における包装のために採用することができる。包装上でのマークの具体的な特徴は、それが拭取りや引掻きに対する抵抗性があり、その後に滅菌操作を行う場合でも安定であり、そしてマーキング操作において衛生的に清潔な方法で適用できる点である。] [0232] レーザー書込みの応用分野でさらに重要なのは、畜牛タグまたは耳タグとして知られている、動物を個別に認識するためのプラスチックタグの分野である。バーコードシステムを用いて、その動物に特有の情報を記録させる。この情報は、スキャナーを用いることによって、必要なときに再度呼び出すことができる。その書込みの耐久性は極めて長くなくてはならないが、それは、場合によっては耳タグが動物に数年も取付けられるからである。レーザーマーク可能なプラスチックには、熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、エラストマーまたはゴムが含まれる。] [0233] レーザー溶着可能なプラスチックは、当然のことながら、常に熱可塑性プラスチックを含む。] [0234] さらなる実施態様においては、レーザーマーキング剤を、二次元または三次元のイメージ構造を作り出すための表面下レーザー彫刻用のプラスチックに使用する。表面下レーザー彫刻プロセスについては、たとえば、DE 10 2005 011 180 A1に記載がある。これらの目的に特に好適な、球状金属粉体および金属フレークの混合物は、D90値が20μm未満の粒子サイズ分布を有している。これらの球状金属粒子の場合においては、粒子サイズ分布のD50値が11μm未満であるのが好ましく、金属フレークの場合においては、粒子サイズ分布のD50値が<10μmであるのが好ましい。] [0235] 以下において、実施例を参照しながら本発明を説明するが、本発明がそれらに限定される訳ではない。] [0236] 本発明実施例1: Dparticle,50値が1.6μmでDparticle,90値が3.4μm(Sympatec、Germany製のHelos装置を使用したレーザー粒度測定法により決定)の球状アルミニウム粒子(ECKARTGmbH、Fuerth、Germany)と、Dflake,50値が5.0μmのアルミニウムフレーク(Chromal XV、ECKART GmbH、Fuerth、Germany)との混合物を、射出成形により熱可塑性ポリプロピレン(PP)(R771−10;DOW、Germany、Wesseling)と共に加工して、板(面積42×60mm、厚み2mm)を形成させた。] [0237] 1.0重量%の混合物を調製するために使用した手順は以下のとおりであった: 495gのポリプロピレンペレットと、5gの、Dmixture,50値が2.5μmでDmixture,90値が10.5μmの球状アルミニウム粒子と粉体状アルミニウムフレークの混合物(95重量%の球状粒子と5重量%のフレークとからなる)を、タンブラーミキサー中で混合してから、さらなる添加剤を加えることなく、2軸スクリュー押出機(Bersdorff、Germany、直径25mm、28L/D)中、加工温度約230℃で加工して、ペレットとした。次いでこれらのペレットを、射出成形機(Arburg Allrounder 221−55−250)を使用し、その材料に特定の加工温度(たとえば、PP:260℃)で加工して、先に定義した寸法の試験小片を得た。] [0238] 類似の手順を用いて、ポリプロピレンの中に、それぞれの場合において、1.0%、0.5%、0.2%、0.1%、0.05%、0.02%、0.01%、0.005%、および0.002重量%の球状アルミニウム粒子とアルミニウムフレークとの混合物(95重量%の球状粒子と5重量%のフレークとからなる)を添加した濃度シリーズを調製し(重量の数字は、それぞれの場合において、ポリプロピレンならびに球状アルミニウム粒子およびさらにはアルミニウムフレークの合計重量に対するものである)、それぞれの場合において得られた小片にNd:YAGレーザーを使用して書込みを行った(波長:1064nm、出力:8W、パルス周波数:5KHz、書込み速度:50〜350mm/s)。それぞれの場合において、重量%で表した数字は、アルミニウム粒子とPPとの合計重量を基準にしたものである。] [0239] 球状アルミニウム粒子およびアルミニウムフレークの混合物(95重量%の球状粒子と5重量%のフレークとからなる)を使用した場合、PPに対する量が0.002重量%を超えれば、高コントラストな、黒く耐摩耗性のマークを得ることができ、それらは、優れたエッジ解像力とドット精度を示した。それらのPP板は透明性と無彩色性を維持していた。] [0240] 球状アルミニウム粒子とアルミニウムフレークとの混合物の量が0.05〜0.2重量%の範囲である場合には、灰色がかった着色が徐々に強くなることが認められ、それに伴って透明性が失われていった。球状アルミニウム粒子およびアルミニウムフレークの含量が0.2重量%を超えるPP板は、灰色で不透明であった。] [0241] 妨害をもたらす粗い粒子またはかけらはまったく観察されなかった。さらに、低い濃度範囲(0.005〜0.02重量%)であって、比較的高いレーザー書込み速度(250〜350mm/s、8W、パルス周波数:5KHz)を用いても、優れたドット精度と高いコントラストが確保された。] [0242] 比較例2: 比較例として、実施例1におけるのと同様ではあるが、ただし球状アルミニウム粒子とアルミニウムフレークとの混合物を添加することなく、PP板を射出成形により成形し、Nd:YAGレーザーを用いて処理した。] [0243] そのようにして得られたPP板には、レーザーを用いたマークは事実上不可能であった。] [0244] 比較例3: Dparticle,50値が39.3μmでDparticle,90値が69.1μm(実施例1の場合と同様にHelos装置を用いて決定)の球状アルミニウム粒子(ECKARTGmbH)を、実施例1に従ってポリプロピレン(PP)と共に加工した。] [0245] それぞれの場合において、PPと球状アルミニウム粒子の合計重量を基準にして、PP中の球状アルミニウム粒子が0.005〜0.1重量%の範囲の量では、良好なドット精度を示す、高コントラストな、黒く耐摩耗性のマークを得ることが可能であった。] [0246] コントラストおよびエッジ解像力は、実施例1に比較するとすでに顕著に低下していた。] [0247] PP板は透明性と無彩色性を維持していた。球状アルミニウム粒子の量が0.1〜1.0重量%の範囲では、次第に灰色がかった着色が強くなっていき、それに伴って透明性が失われていった。球状アルミニウム粒子の含量が1.0重量%を超えるPP板は、灰色で不透明であった。] [0248] 全濃度範囲において、光学的に妨害をもたらす粗い粒子が観察されたが、濃度が高くなるにつれて、外観におよぼすそれらの影響が、徐々に顕著になっていった。] [0249] 比較例4: Dflake,50値が4.0μmでDflake,90値が10.0μm(実施例1の場合と同様にHelos装置を用いて決定)の微細なアルミニウムフレーク(PC200、Eckart GmbH、Fuerth、Germany)を、実施例1の場合と同様にしてポリプロピレンと共に加工した。] [0250] ≧0.005重量%のアルミニウムフレークを添加すると、マーキングを得ることができた。この場合、このレベルのアルミニウムフレークであっても、PP板は灰色の曇りを見せた。アルミニウムフレークが0.01重量%の量になると、その灰色の曇りは、実施例1でレベルを≧0.1重量%とした時に認められる灰色の曇りと同程度となった。アルミニウムフレークの顔料含量がわずか0.02重量%であってさえも、その板は灰色で不透明であった。したがって、望ましくない曇り挙動が、実施例1で設定された顔料混合物の場合よりも、顕著に高い。] [0251] マーキングは高コントラストで、黒く耐摩耗性であったが、実施例1に比較して劣ったドット精度を示した。さらに、微小板形状のアルミニウムフレークを単独に使用したときの射出成形の結果として、プラスチック材料の中に発生する典型的な流れ筋および縞模様が、顕著に観察された。] [0252] 本発明実施例5: Dparticle,50値が1.6μmでDparticle,90値が3.4μm(Sympatec、Germany製のHelos装置を使用したレーザー粒度測定法により決定)の球状アルミニウム粒子(ECKARTGmbH、Fuerth、Germany)と、Dflake,50値が5.0μmのアルミニウムフレーク(Chromal XV、ECKART GmbH、Fuerth、Germany)との混合物を、その混合比(重量分率)を、それぞれの場合において、500:1、200:1、100:5、50:1、30:1、20:1、10:1、5:1、3:1、2:1、および1:1とし、ポリプロピレン中の顔料混合物の濃度を0.02重量%と一定とし、実施例1の場合と同様にして加工した。] [0253] 球状アルミニウム粒子のアルミニウムフレークに対する混合比が、500:1〜10:1では、高い書込み速度(350mm/s)の場合であってさえも、優れたドット精度を有し、透明性を保持した極めて高いコントラストのマークを得ることが可能であった。混合比が10:1〜1:1では、曇りが強くなっていくのが観察された。混合比が1:1の場合にのみ、板が灰色で不透明となった。] [0254] 本発明実施例6: Dparticle,50値が1.6μmでDparticle,90値が3.4μmの球状アルミニウム粒子(ECKARTGmbH、Fuerth、Germany)と、Dflake,50値が30.5μmのアルミニウムフレーク(Chromal I、ECKART GmbH、Fuerth,Germany)との混合物を、その混合比(重量分率)を、それぞれの場合において、500:1、200:1、100:5、50:1、30:1、20:1、10:1、5:1、3:1、2:1、および1:1と異ならせ、ポリプロピレン中の濃度を0.02重量%と一定とし、実施例5の場合と同様にして加工した。] [0255] 球状アルミニウム粒子のアルミニウムフレークに対する混合比が、500:1〜10:1では、高い書込み速度(350mm/s)の場合であってさえも、優れたドット精度を有し、透明性を保持した極めて高いコントラストのマークを得ることが可能であった。混合比が1:1の場合には、ドット精度が幾分低下する上に、曇りと粗い粒子の発生が観察された。] [0256] 比較例7: アンチモンをドープさせた酸化スズのコーティングを含むマイカフレーク(Lazerflair(登録商標)825、E.Merck KGaA、Germany)を、実施例1に従って、PPと共に加工した。] [0257] PP板は、実施例1で得られたPP板と同等の性質を示した。しかしながら、ここでは、全濃度範囲にわたって観察されたドット精度が、良好ではあるものの、本発明実施例のものに比べると低下していた。≧0.1重量%の濃度で最初の曇りが起こり、≧2.0重量%の濃度でPP板が不透明となった。本発明実施例において、アルミニウム粒子含量が≧0.1重量%の場合には、灰色の着色が見られたのに対して、Laserflair(登録商標)825顔料の場合には、同じようにして、緑色がかった着色が起きた。Laserflair(登録商標)825顔料は毒性のアンチモンを含んでいる。] [0258] 比較例8:(EP 1 145 864 A1に準拠) 実施例1の場合と同様にして、銀色の真珠光沢顔料(PX1001、ECKART)を、ポリプロピレン(PP)中、濃度0.49重量%で加工した。この場合、満足ないしは十分なエッジ解像力およびドット精度を示す、高コントラストな、黒く耐摩耗性のマークを得ることが可能であった。しかしながら、この場合においては、PP板が真珠光的光沢を有していて、不透明であった。] [0259] 比較例9:(EP 1 145 864 A1に準拠) 実施例1の場合と同様にして、銀色の真珠光沢顔料(PX1001、ECKART)を、ポリプロピレン(PP)中、濃度0.49重量%で、さらに、D10=1.9μm、D50=3.4μm、D90=6μmの粒子サイズ分布を有する亜鉛粉体(亜鉛末17640、製造業者:Norzinko GmbH、Gosslar、Germany)を0.0098重量%で、PPと共に加工した。] [0260] 結果は、比較例8で得られた結果とぴったり一致した。]
权利要求:
請求項1 プラスチック中におけるレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用であって、混合物中の球状金属粒子および金属フレークの粒子サイズ分布が、レーザー粒度測定法の手段によって求めて、体積平均累積篩下粒子サイズ分布の形で、<100μmのDmixture,90値および<60μmのDmixture,50を有することを特徴とする、レーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用。 請求項2 球状金属粒子および金属フレークが、相互に独立して、重金属をほとんど含まないことを特徴とする、請求項1に記載のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用。 請求項3 プラスチック中の球状金属粒子および金属フレークの割合が、それぞれの場合において、プラスチックの全重量を基準にして、0.0005%〜0.8重量%の範囲、好ましくは0.001%〜0.5重量%であることを特徴とする、請求項1または2に記載のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用。 請求項4 混合物中の球状金属粒子および金属フレークの粒子サイズ分布が、レーザー粒度測定法によって求めて、体積平均累積篩下粒子サイズ分布の形で、<70μmのDmixture,90値および<40μmのDmixture,50値を有することを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用。 請求項5 混合物中の球状金属粒子および金属フレークの体積平均累積篩下粒子サイズ分布が、<65μmのDmixture,90値および<35μmのDmixture,50値を有することを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用。 請求項6 球状金属粒子および/または金属フレークが、アルミニウム、銅、銀、金、亜鉛、スズ、鉄、チタン、バナジウム、マグネシウム、タングステン、およびそれらの合金からなる群より選択される金属を含むか、またはそれらからなることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用。 請求項7 球状金属粒子および金属フレークが、球状金属粒子および金属フレークの合計重量を基準にして、15重量%以下の自然金属酸化物含量を有することを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用。 請求項8 球状金属粒子および/または金属フレークが、少なくとも1層の無機金属酸化物層を備えていることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用。 請求項9 金属酸化物層が、SiO2を含むか、またはSiO2からなることを特徴とする、請求項8に記載のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用。 請求項10 球状金属粒子の金属フレークに対する重量比が、500:1〜1:1の範囲であることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用。 請求項11 金属フレークの粒子サイズ分布が、レーザー粒度測定法によって求めて、体積平均累積篩下粒子サイズ分布の形で、1〜60μmの範囲のDflake,50を有することを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載のレーザーマーキング剤またはレーザー溶着化剤としての球状金属粒子および金属フレークを含む混合物の使用。 請求項12 マスターバッチであって、マスターバッチが、請求項1〜11に記載の用途のための球状金属粒子および金属フレークを含む混合物、ならびにさらに少なくとも1種の分散担体を含むことを特徴とする、マスターバッチ。 請求項13 分散担体が、プラスチック成分、ワックス、樹脂、添加剤、またはそれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項12に記載のマスターバッチ。 請求項14 マスターバッチ中の球状金属粒子および金属フレークの量が、マスターバッチの全重量を基準にして、80%〜99重量%であることを特徴とする、請求項12または13に記載のマスターバッチ。 請求項15 マスターバッチ中の球状金属粒子および金属フレークの量が、マスターバッチの全重量を基準にして、0.001%〜5重量%の範囲であることを特徴とする、請求項12または13に記載のマスターバッチ。 請求項16 レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックを製造するための、請求項12〜15のいずれかに記載のマスターバッチの使用。 請求項17 レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックであって、プラスチックが、請求項1〜11のいずれかに記載の用途のための球状金属粒子および金属フレークを含む混合物、または請求項12〜15のいずれかに記載のマスターバッチを含むことを特徴とする、レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチック。 請求項18 プラスチック中の球状金属粒子および金属フレークの割合が、それぞれの場合において、プラスチックの全重量を基準にして、0.0005%〜0.8重量%の範囲、好ましくは0.001%〜0.5重量%であることを特徴とする、請求項17に記載のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチック。 請求項19 プラスチック中の球状金属粒子および金属フレークの割合が、それぞれの場合において、レーザーマーク可能なプラスチックの全重量を基準にして、0.005%〜0.5重量%の範囲、好ましくは0.01%〜0.1重量%であることを特徴とする、請求項17および18のいずれかに記載のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチック。 請求項20 プラスチックが、プラスチックフィルムまたはラベルであることを特徴とする、請求項17に記載のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチック。 請求項21 プラスチックが、それぞれの場合において、レーザーマーク可能なプラスチックフィルムの全重量を基準にして、0.01%〜1.0重量%の範囲、好ましくは0.02%〜0.5重量%の割合の、球状金属粒子および金属フレークを含むプラスチックフィルムを表すことを特徴とする、請求項20に記載のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチック。 請求項22 プラスチックが、三次元プラスチック体であることを特徴とする、請求項17〜19のいずれかに記載のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチック。 請求項23 レーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチックが、それ自体はレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能である必要がない物品の構成要素であることを特徴とする、請求項17〜22のいずれかに記載のレーザーマーク可能および/またはレーザー溶着可能なプラスチック。 請求項24 プラスチックが、熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、エラストマー、またはゴムを含むことを特徴とする、請求項17〜19のいずれかに記載のレーザーマーク可能なプラスチック。 請求項25 プラスチックが、熱可塑性プラスチックを含むことを特徴とする、請求項24に記載のレーザー溶着可能なプラスチック。
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